【阪神】交流戦〝中止〟スタートでよぎる昨季のトラウマ 岡田監督「シーズン入ったら、みんな結果」
阪神は28日の日本ハム戦(甲子園)が天候不良のため中止となった。26日の巨人戦直後からグラウンドにシートを敷くなどの対策がとられたが、自然には勝てなかった。この日の西宮市は、早朝から一部の路線が運行休止となるほどの豪雨。岡田彰布監督(66)は「えらい降ってるやん、ええ。テレビでは大雨洪水警報や言うてなあ」と苦笑いしながら室内練習場を後にしていた。 ただ、中止が発表されたのは〝今季最遅〟の午後4時40分。同7時ごろには雨がやむ予報だったとはいえ、交流戦での雨天中止と言えば、昨季の負の連鎖も脳裏をよぎる。交流戦2カード目となった2023年6月2日のロッテ戦(甲子園)が同じく雨天中止となり、3日後の5日に振り替えられた。すると午後6時開始だったナイトゲームは5時間を超える超激戦に…。8人の投手を投入したものの決着はつかず、結果的に延長12回まで戦って7―7の引き分けに終わった。 本来は仙台への移動日だった日に試合が行われたことで、翌6日は移動と楽天戦(楽天モバイル)が重なり、飛行機の中でミーティングするほどの過密スケジュールに。そこから楽天、日本ハム、オリックス、ソフトバンクを相手に4カード連続で負け越し、リーグ戦が再開された後のDeNA戦でも3タテを食らった。さらに、同11日の日本ハム戦(エスコン)では主軸を担っていた佐藤輝がスタメン落ちし、その後に二軍に降格した。圧倒的な強さでセ界を制し、38年ぶりの日本一に輝いたとはいえ、チームにブレーキがかかった一種の〝トラウマ〟でもある。 岡田監督はこの日の中止が決まった後「いい雨やったなあと思うのは、明日(29日)の結果出てからよ、オマエ。今日やってたら(打線が)爆発してたかもしれへんし、そんなん分からんよ。シーズン入ったら、みんな結果やんか」と力説した。試合が流れ、オリックスに勝利した広島がオリックスにセ首位を譲っただけに、今季はプラスに働く〝恵みの雨〟にしたいところだ。
奥中佑佳