急拡大ファストステーキ店とは?~人気のハンバーグ店も続々
異業種の外食からの参入が相次ぐ一方、地方から東京に挑む新勢力もあった。茨城・ひたちなか市で創業し、熱狂的ファンを増やす「サザコーヒー」だ。茨城の本店から東京駅前の複合施設内のKITTE丸の内店まで、現在17店舗を展開する。 急拡大の秘密は、珈琲のおいしさそのものにあるという。腕利きのバリスタが入れるコーヒーは25種類。自家焙煎するのはもちろん、コーヒー豆自体を世界中の産地と直取引することで、競合にはまねのできないコーヒーを提供している。
社長・鈴木太郎の自慢は1杯3000円の最高級の豆「パナマゲイシャ」だ。 「ゲイシャという品種はパナマで植えるとなぜかうまい。茨城は『納豆』と『水戸黄門』だけじゃないんです(笑)」(鈴木)
歴史ある店舗が続々登場~王者スタバの未来戦略
京都市東山区の清水寺へと続く二寧坂にできた「スターバックス」京都二寧坂ヤサカ茶屋店。築100年を超える町家の趣ある佇まいの奥が客室になっている。土地の歴史を感じさせる今までにない店。ここに「スターバックス」の次なる戦略が隠されているという。 「スターバックスコーヒージャパン」CEOの水口貴文が説明する。 「地域の人にとって特別な存在であるようなスターバックスをつくっていく。その究極バージョンが『リージョナル ランドマーク ストア』です」 「リージョナル ランドマーク ストア」とはその地域を象徴する場所に作る店。地域文化を発信する場としてすでに全国で28店舗を展開している。 例えば鹿児島 仙巌園店では、登録有形文化財になっている旧薩摩藩主・島津家ゆかりの建物に出店。神戸 北野異人館店では、歴史ある異人館を丸ごとスタバにした。スタバに集う人々が、地域との絆を深められる今までにないカフェを生み出そうとしているのだ。 「今は少し社会が分断されている時代なので、温かい人と人のつながりを提供することが我々の仕事。それが求められている感じはします」(水口)
地域に貢献する店こそが生き残れる。そんな戦略は商品開発にも反映されている。 「47 JIMOTOフラペチーノ」は、47都道府県の現場のスタッフがそれぞれの地域への思いを込めたフラペチーノ。 例えば秋田県から生まれたのは、男鹿半島産の塩を使い、塩キャラメル風に仕上げたフラペチーノ。山梨からは、名産のぶどうとホワイトチョコとの組み合わせ。宮崎では日向夏とマンゴーのソースを合わせたものが誕生した(いずれも現在は販売していない)。 全国1900店にまで拡大し、カフェ業界で圧倒的強さを誇るスターバックス。その独自の地域戦略で、さらにリードを広げられるのか。 「一番大切なのは 存在意義だと思っています。『日常に活力と潤いを』そこはずっと変わらないと思います」(水口) ※価格は放送時の金額です。 <出演者略歴> 横川竟(よこかわ・きわむ)1937年、長野県生まれ。1970年、すかいらーく国立店開業。2006年、すかいらーくCEO就任。2008年、すかいらーくCEO解任。2014年、高倉町珈琲創業。 ※「カンブリア宮殿」より
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