「リセールバリュー」を気にしてクルマを買うのはどんな人か? 年代/性別/世帯年収/メーカーから分析
まずは年代別に見てみると、20代が特に強くリセールバリューを気にしている結果となった。 理由はいくつか考えられる。ひとつは、この先のライフステージや居住地が変化する可能性が高く、クルマの買い替え機会が潜在的に多いこと。近い将来に売却することを想定するなら、なるべく高く売れる車種にしようと考えるのは自然である。 また、中古車情報サイトなどで大まかな相場が可視化されているように、WEB上の情報に接する機会が多いことも、20代が突出した理由だろう。リセールバリューの良し悪しという観点だけ見れば、リセールバリューの良い車種(=人気車種)はネットで目にする機会も多い。
■20代ならではの価値観 そもそも、昨今は世代間で考え方が大きく異なる。いわゆるZ世代を含む20代は、洋服などを買うときも、売却時のことを考えて選ぶ人が少なくない。具体的には、メルカリなどのフリマアプリで相場を把握することが多いようだ。 このような入り口(購入)と出口(売却)が頭の中で自然に1セットになっていると、クルマ購入時においても同じような考え方になるのは不思議ではない。ちなみに、性別も分けて見たのが次の表である。
この結果から、全年代で男性のほうが女性よりもリセールバリューを意識する人が多いことがわかる。20代男性は、約6割の人が「あてはまる」と回答している。なお、この傾向がクルマ特有のものなのか、商品カテゴリーを問わず似た結果になるのかまでは今回の調査からはわからない。 次に「世帯年収別」で確認してみよう。結果は、世帯年収が高いほどリセールバリューを強く意識しているが、一定のライン(1500万円以上)を超えるとやや下がる、となった。
金銭的に余裕があると車種選択の幅が広くなるため、その中で好条件のクルマを選ぼうと思うのではないだろうか。一方で、一定以上の収入を超えると、リセールバリューを意識する人が減っていく傾向はおもしろい。「細かいことは気にせず、乗りたいものに乗る」という人が増えるのだろう。とは言え1000万円未満の人たちよりは、リセールバリューへの意識は強い。 ■レクサス/ジープ/ベンツの特異性 続いて「メーカー別」のリセールバリューへの意識を見ていこう。国産メーカーでは、ラグジュアリーブランドであるレクサスが突出している。次いでトヨタ、日産、ホンダ、マツダ、三菱が続く。軽自動車を主力商品とするダイハツとスズキは、低い結果となった。