Jリーグ“最強”クラブは? パワーランキング8位。人気&収益はダントツも…。順位を下げた深刻な原因
サッカークラブの持つ影響力は単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものがある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、成績、人気、育成、売上の4つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブはどこなのだろうか。ランキングを順位ごとに紹介する。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。
8位:浦和レッズ(209) 2024リーグ戦成績:13位(J1) 2024シーズンホームグロウン人数:7人(17位タイ) 2024リーグ戦ホームゲーム平均入場者数: 37,519人(1位) 2023年度営業収益:約103億8400万円(1位) 国内屈指の人気クラブである浦和レッズは、1試合平均観客数と営業収益でトップの座を維持したものの、2024シーズンはピッチ上で振るわず、本ランキングでは8位に留まった。 浦和の1試合平均観客数は37,519人で、リーグ全体でダントツの記録となった。また、営業収益は約103億8400万円を達成し、100億円超えを果たした唯一のクラブである。2位の川崎フロンターレ(約79億6300万円)に20億円以上の差をつけ、スポンサー収入、入場料収入、物販収益の各分野でリーグトップとなった。クラブの圧倒的な人気が財政を支えていると言えるだろう。 ホームグロウンプレーヤーは7人で、リーグ17位タイ。本ランキングにおいては、これも順位を下げた要因になる。多くのファンに支えられて高い収益を生み出しているからこそ、外部から優秀な選手を連れてくることができ、その結果育成組織出身者が減っている構図だ。 それでも、アカデミー出身者で中心選手と呼べる存在がいないことは懸念材料だろう。シーズン途中にMF伊藤敦樹がベルギーのヘントに移籍したことでその傾向はさらに顕著になった。MF関根貴大とMF松尾佑介はホームグロウン選手として一定の出場機会を得ているが、それでもリーグ戦の出場は前者が21試合、後者が22試合に留まった。 ファンが最も気にしているのは、優勝候補筆頭と目されながら13位でシーズンを終えたことである。不甲斐ないシーズンが続けば、浦和の圧倒的な人気にも悪影響を及ぼし、観客動員や収益が減少する可能性がある。2025シーズンでは、まず順位を上げることが急務と言えるだろう。
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