横浜流星「プライベートでも全てが芝居に生きると思って生活」NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』主人公に抜擢
躍進が止まらない。2024年、映画「正体」で「第49回報知映画賞」主演男優賞を受賞した横浜流星さん(28)は、25年NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で主人公・蔦屋重三郎を演じる。キャリアの階段を駆け上がる、その胸中を語ってもらった。 【写真】横浜流星 2022年のヘアスタイルをチェック! ◇ ◇ ◇ ──大河ドラマの主人公は、大河出演歴のある俳優が務めるのが通例。今回、初の大河で主演に挑戦することをどう感じていますか? 「撮影はまだ1章も終わっていない段階ですが、1年役としてこれからも長く同じ役と向き合えると思うと、役者として幸せに感じます。ただ、特に『大河ドラマだから』『蔦重だから』とは気負っていません。自然体で蔦重と向き合いたいと思っています」 ──蔦屋重三郎は版元という裏方職であり、これまでの大河ドラマの主人公よりも知名度は低い人物。蔦重はどんな人物だと思いますか? 「一般的な認知度は低いですが、歌麿や北斎などの絵師、山東京伝ら戯作者などの後世に残る名作には、たしかに彼は大きく関わっている。江戸を文化的に豊かにしただけでなく、今のポップカルチャーの基礎をつくった人だと思っています。彼の功績に敬意を払う、そのために史実を大切にしながらも、歴史にとらわれすぎないことを意識しています。森下佳子先生の脚本の世界のなかで、自由に蔦重を生きられればと思っています」 ──役作りのために、ボクシングのプロライセンス、スキューバの免許を取得するなどストイックな横浜さん。大河に向けてどんな役作りをしていますか? 「蔦重が関わった作品は膨大にあるので、その資料を読み込んだり、専門家の方に聞いたりしています。それだけではわからない人となりは、実際に蔦重が生まれ育った場所に行って空気を感じて想像しています。また、映画『HOKUSAI』で蔦重を演じた経験のある阿部寛さんに『流星らしく』とアドバイスをもらいました。一言ではありますが、そこには阿部さんのいろんな考えが込められていると思っています」 ──中学時代に極真空手の国際大会で優勝し、格闘技好きとして知られている。役作りと闘っている真っ最中だと思いますが、自分の時間はどのように過ごしていますか。 「俳優にならなかったら格闘家を目指していたので、格闘技を見る時間が落ち着きます。選手が何を背負ってその舞台に立っているのか、闘っているときの分析をしながら見ています。ほかの方とは違った見方をしているかもしれないですね(笑)。プライベートでも、全てが芝居に生きると思って生活をしています。最近の休みだと、大河の台本を読み込んで覚えていることが多いですが、蔦重と向き合える貴重な時間です」