『光る君へ』ファンミーティング開催!約8倍の当選倍率を勝ち抜いたファンの皆さまへ語る撮影秘話
3月18日(月)に大河ドラマ『光る君へ』ファンミーティングがNHKホールで開催(かいさい)されました。4月7日(日)の全国放送に先駆(さきが)けて、ファンミーティングで語られたトークの一部を歴史人Kidsでもお届けします!それぞれが演じるキャラクターの印象や、平安貴族を演じるうえでどのような苦労があるのでしょうか・・・? 応募(おうぼ)総(そう)数(すう)11,933件でおよそ8倍という当選倍率を勝ち取ったファンの皆さまで埋め尽くされた客席、紅白歌合戦のセットを活用した豪華なステージの中、本作で語りを務める伊東敏恵アナウンサー(以下、伊東アナ)の挨拶(あいさつ)を皮切りにファンミーティングが開幕しました! ■〝生きるのが大変そう〟な紫式部と共に生きるキャラクター 伊東アナ:改めて、ご自身の役はどのような役だと思いながら演じていますか? 吉高由里子さん(以下、吉高):紫式部という女性は『世界一有名な日本人女性』であると同時に、『世界一何も知られていない実在した人』ではないかなと思います。これだけ有名なのに、何も遺(のこ)っていないので。平安時代の資料も限られているなかで、自由さを探しながらやっている感じです。生きるのが大変な女性なんじゃないかなと思いながらやっています。 柄本佑さん(以下、柄本):藤原道長は世間的には、その時代の大権力者であって「この世は俺のものだ」とヒールのような印象があるように思います。一方、自身がやっている道長はその印象とは真逆であるように感じます。三男坊として少し引いて兄貴たちを見ながらも政(まつりごと)に関わらずにはいられない、根っこにはのんびりとした人間性をベースとしています。 町田啓太さん(以下、町田):藤原公任はエリートで、育ちが良く、文芸にも秀でていて、何でもできるという設定に最初は『どうしたらいいんだろう・・・』と思いました。しかし、色々と考えたり、台本を読んだりしていくうちに、ハッキリと物事を言ったりするなど、知れば知るほどおもしろい人物だなと思いながら演じさせて頂いている最中です。 ファーストサマーウイカさん(以下、ウイカ):清少納言のことを〝紫式部とライバル〟だと思っていた人が多いと思うんです。(紫式部と清少納言を)二人同時に習うことが多く、紫式部は物静かな印象がある一方で自分のことを随筆で書いている清少納言はキャラクター的に残りやすい、ということから登場までの皆さんの期待値の高さを感じました。ついに6話で登場した時に、皆さんから「まんまだね」といって頂いて、それにどうとらえていいのか分からなかったです。頭の回転が速かったり(笑)、思ったことをハッキリ言ったりとか、ベースにある部分は自分に似ているなと思いつつ演じています。 もう一つ、役を重ねていて思ったことが、『空気を読めない人ではない、あえて壊す時もある。それをいち早く察知して、自分にとっての最適を目指す』というタイプの頭の回転の速さの持ち主だなとは思いました。 ■現代の服装ってすごい!平安人を演じたからこそ感じた気づいたこと 伊東アナ:平安時代の衣装(いしょう)を着こなす苦労はありますか?皆さんだいぶ慣(な)れてきたのではないでしょうか? 吉高:慣れてきたは慣れてきたんですが、物を取る時に袖(そで)をたぐる仕草が癖(くせ)になりすぎて自分の私服でもやってしまい『ないじゃん』と思ったりもするし、染(し)み込(こ)んでいる嬉(うれ)しさもあったりします。 柄本:もう慣れてきたのですが、袖問題は同じくあって。写真で見るよりも袖がとても長いので、手紙などを読むときについ腕を挙げて手を出そうとしてしまいます。そうすると所作の先生に「平安時代の人はそれはやりません」と言われてしまいました。(笑) そういう大変さはありましたが、昨年の5月末頃から長期で撮影(さつえい)してきて、ちょっとずつ慣れてきて自分ができるようになっていると感じられるのはいいですね! 伊東アナ:町田さんの烏帽子(えぼし)姿も素敵で『こんな似合う!?もともと被(かぶ)っていたんじゃないか!?』というくらい違和感がなかったですよね、みなさん?? 全員:もともと被っていた(笑) 会場:(拍手) 町田:烏帽子とかも含め、ほぼ慣れてきましたね。当時の建物ってそこまで大きくできていないけど、今回のセットは少し高めに設定してくれているんです。だけど出演者の皆さん背が高いのでそれを擦れる時があって、よーくみると少し中腰(ちゅうごし)で歩いていたりします。 柄本:前後アングルでの撮影の時、自分の出番の方の撮影が終わって当たってずれると、止めるわけにもいかないから申し訳なさがあるよね。 町田:いつもいい位置で留(と)めていて、少しでもズレるとまぬけにも見えるからね・・・伝わるかな~?? 伊東アナ:ファンの皆さまには伝わると思います!ウイカさんも十二単(じゅうにひとえ)を着こなしていましたが、重いから体力もいりますか? ウイカ:まひろ様はまだお貧(まず)しいから着られていないですけど(笑)、宮中(きゅうちゅう)の女房(にょうぼう)になるとさらに大掛(おおが)かりで、十二単衣というのは20kg近くあるそうです。歩いている時はまだ踏(ふ)ん張(は)れるんですが、板の間に正座をすると自分の体重+20kgが足の甲(こう)にくるので、本当に痛くて、痛くて!! 立っている時よりも、座っている時の方が辛いです。 それと、靴(くつ)も草履(ぞうり)のようなものを履(は)いているんですが、「靴ってすごくない?」という話を(吉高)由里子さんしましたよね? 吉高:靴ってすごい、スニーカーすごいわ~って! ウイカ:数十分でももう足が疲れちゃって、「(平安時代って)大変だな」って話をしたのを覚えていますね。 ■キャラクターに合わせて作られた〝書〟は苦労の賜物 伊東アナ:続いてのテーマは「平安時代の貴族を演じる時、稽古(けいこ)で大変なこと」! 吉高さん、ずっと習われていた書(道)、昨日のシーンでも書くシーンが出ていました。左利きなのに右手で書かれていて、見ている側からすると『お上手になられて』と思います。 吉高:なるべく映さないでと思いながら、もう震(ふる)えながらやっています! 伊東アナ:皆さん、書くシーンありますよね。 町田:キャラクターのよって、それぞれに変わった書体があります。公任だと繊細(せんさい)に細めのタッチでとか、道長は少し下手にとかね。 吉高:道長フォントってあったよね! 柄本:先生が書いてくれ見本を、僕が書くのですが、その線が僕しか書けない。僕の場合、道長さんの字が遺っているから、それをすごく参考にさせて頂きました。 ウイカ:道長フォントで書かれたものは全て佑さんが自分で書かれているんですか? 柄本:書いてる!ただ、和歌と漢詩で書体がちょっとずつ変わっていたりします。 吉高:そろそろ出てくるんですが、ウイカの文字も見せてもらって・・・めちゃくちゃ上手!!! 吉高&柄本:本当に練習しないで!!! ウイカ:もともと書道もやっていたんですが、かなり特訓(とっくん)しました。紫式部と清少納言は書き写されたものしか遺っていなくて本当の筆跡は分からないので、性格とかが分かるようにと書道の根本(知)先生がそれぞれのキャラクターに合わせてフォントを作ってくださってそれになぞらえるという作業をしました。
歴史人Kids編集部