【Aぇ! group 】正門良規さんインタビュー 「”普通”のまま活躍の場を広げていきたい」
〝普通〟の感覚を持ったまま活躍の場を広げていきたい
今後、伸ばしたいと思っているのは演技力。どんな役柄でも演じられる俳優になるために、プライベートでは話題の映画やドラマ、舞台を観ることに時間を注いでいる。 ー個人的な来年の野望を教えてください。 「個人としては、お芝居を突き詰める1年にしたいです。ドラマ、映画、舞台、全部をやりたい! もちろんグループの仕事を優先しながら、できる範囲でお芝居の経験値を増やしたいですね。Aぇ! groupは〝本気の舞台〟をコンセプトにした『THE GREATEST SHOW-NEN』というレギュラー番組があって、これまで一流の演出家さんや脚本家さんとコラボさせてもらったんですよ。 コメディからシリアス劇まで、いろんなお芝居に対応するのは大変ですが、どんどん視野が広がっている実感があります。どんなジャンルでも、どんな役柄でもいいから、お芝居がしたいです」 ーお芝居において正門さんが憧れている俳優さんはいますか? 「たくさんいますが、浅野忠信さんと柄本佑さんですね。映画やドラマなどの出演作品を拝見すると、存在感が凄いじゃないですか。正しい表現か分からないけど、まるでセットの一部かのようにそのシーンに馴染んでいて、お芝居に説得力があるんですよね。 どんな作品の色にも自然に染まれるのは本当に凄いと思います。もう一人、〝声〟が素敵だと思うのは高畑充希さんですね。舞台ではセリフも歌も力強くてとても聞き取りやすいし、映像作品では役柄に合わせて可愛い喋り方もできるし。あの圧倒的な表現力を本当に尊敬しています」 ー作詞作曲に挑戦して表現力を磨きたい気持ちはありますか? 「僕、創作願望が全然ないんです。ギターを演奏することは大好きだけど、作曲したり歌詞を書きたいと思ったことはなくて。今はプレイヤーとして幅を広げていくことに興味があります俳優という仕事の醍醐味も、我を捨てて本来の自分とはかけ離れた人間になれることだと思っているので。その過程で、これまで知らなかったような感情に出会えるのが楽しいんですよね」 ー正門さんを〝リア恋〟の対象として見ているファンも多いですが、俳優として恋愛作品に出てみたいという願望は? 「壁ドンをするような二枚目キャラも、求められれば挑戦しますよ(笑)。でも、僕には似合わない気もするな。自分に武器があるとしたら、たぶん〝普通〟であることだと思うから、等身大で無茶をしない恋愛作品にも出てみたいかな。 そもそもアイドルとしても俳優としても、普通の感覚を持ち続けていたほうが、たくさんの人の心に寄り添った表現ができると思いますし。〝普通〟のまま活躍の場を広げていけたら嬉しいですね」 ー正門さんの誠実な人柄に惹かれるスタッフが多いことは有名です。普段、仕事の場で信頼を得るために何か心がけていることはありますか? 「当たり前ですが『時間を守ること』は徹底しています。そして、『嘘をつかないこと』も大事。仕事柄、人を傷つけない範囲で言葉を濁すことはありますけどね。例えば食レポでクセの強い料理に出合っても、『めっちゃ酸味が効いてますね』という事実をお伝えして、否定する言葉は使わない。 それは嘘をついていないので自分の中ではOKです。でも、例えば企画の内容に違和感を抱いたのであれば、事前にメンバーやスタッフさんに自分の意見を正直に伝えるようにしています。腑に落ちていないことをやるのは、自分にも見てくれる人にも嘘をつくことになってしまうので。それは誰も得をしないから」 ーそうするべきだと頭では分かっていても、実践するのは勇気が必要ですよね。 「最近、全員に好かれようとは思わなくなってきたんですよね。たとえ摩擦が起きたり、嫌われてしまっても、一緒に仕事をする人に対しては正直な気持ちを伝えることが誠実なのではないかと思うようになりました。 誤解が生まれないように自分からコミュニケーションを取る努力はしますが、相手の顔色をうかがいながら態度を変えることはしたくないなと。そんな覚悟を持って仕事をしていくことが必要な時期だとも思いますし」 ー奇しくも永瀬廉さんが今号のインタビューで「自分に嘘はつきたくない」という意思を語っています。同期として、人間として、分かり合える部分が多い存在ですか? 「普段は仕事の価値観を語り合うようなことはないし、そんなの照れ臭いから聞いてほしいとも思わないんですけど(笑)。廉も良い意味で感覚が〝普通〟だから一緒にいるとラクだし、もしかしたら似ている部分はあるのかな。来年もお互いに良い報告ができるように頑張りたいですね」 Q.最近、よく口ずさむ曲は? A.ベートーベンやモーツァルトが手掛けたクラシックの名曲ですかね。厳かな気分になりたいわけじゃないんですよ。YouTuberのしばゆーさんがクラシックをアレンジして披露する企画が面白くて。それが耳に残っているので、ついつい普段から口ずさんでしまいます。 Q.普段、無性にギターが弾きたくなる瞬間は? A.先日、映画『スクール・オブ・ロック』を観たんですよ。往年の名曲を演奏するシーンがあるんですが、生徒全員で目標に向かって練習に励む姿が輝いて見えて、気持ちがめちゃくちゃ高ぶっちゃって。猛烈に弾きたくなりました! Q.多忙な日々でも友だちとの関係を維持するために心がけていることは? A.仕事で東京に行く際は、同期の西畑大吾(なにわ男子)や永瀬廉(King & Prince)に必ず声をかけるようにしています。無理に会おうとするわけじゃないけど、「あいつらも忙しいからな」と気をつかって何も連絡しないのは水くさい気もするから。 Q.何度も観返してしまうほど好きな映画は? A.他に観たい作品がないときは『ジョーカー』か『ファイト・クラブ』を選びますね。深層心理でダークヒーローに憧れているのかもしれません(笑)。 Q.気分を上げたいときに聴く音楽は? A.最近はKing Gnuさんの『SPECIALZ』。アニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」のオープニング曲で、困難に向かって出陣していくような世界観なので、ジムに行く前に聴くとモチベーションが上がります。筋トレの前は『仁義なき戦い』のテーマを選ぶことも。 Q.ファンから褒められると嬉しいポイントは? A.個人的には声を褒めてもらえると嬉しいです。芝居でも歌でもラジオでも、僕らの仕事は声を届けることなので、そこを好きになってもらえたら安心します。 PROFILE まさかどよしのり 1996年11月28日生まれ。大阪府出身。2019年に「Aぇ! group」が結成され、以来、広く活躍。2022年には大阪松竹座で自身初めてのソロコンサートを開催した。連続テレビ小説『スカーレット』や主演舞台『染、色』『ヴィンセント・イン・ブリクストン』など俳優としても評価を高めている。2024年5月15日にCDデビューすることが決定。全国8都市をめぐるアリーナツアーも5月よりスタートする。