【Aぇ! group 】正門良規さんインタビュー 「”普通”のまま活躍の場を広げていきたい」
ついに5月15日、「《A》BEGINNING」で待望のCDデビューを果たすことが決定したAぇ! group。 「with digital」では、Aぇ! groupのみなさんのデビュー決定を祝して、「with 12月号」に掲載された 正門良規さんのインタビューの一部を公開。 その誠実なキャラクターと、グループへの愛、そして丁寧に自分に向き合う姿勢が感じられる、正門さんの言葉をプレイバック! 【Aぇ! group】初単独アリーナ公演をフルレポート♡ MC&挨拶ほぼ全文 以下「with12月号」より。
余計な〝我〟を捨て、どの仕事もアイドルとして楽しむ
連続テレビ小説『スカーレット』でお調子者の鮫島(ヒロインの妹の恋人)を好演し、朝ドラのファンを沸かせた存在。2019年に結成されたAぇ! groupのライブでは、歌やダンスはもちろん、圧倒的なギターの演奏でファンを熱狂させる。 正門良規の高いポテンシャルはトークでも発揮され、関西で培ったキレ味と持ち前の穏やかな性格が組み合わさった「優しいツッコミ」を携えて、10月からは土曜朝の情報番組『サタデープラス』の新レギュラーに就任。芸達者でありながら、本人は「自分の武器は普通なところ」と語る。虚勢を張らず、地道に実力を磨いてきたからこそ、彼の実直なコトバには不思議な引力がある。 ー2015年から8年半にわたって番組の顔を務めた先輩の丸山隆平さんに代わり、『サタデープラス』の新レギュラーになることが決まった際の心境は? 「しばらく呆然としちゃいましたね。あまりにも予想外で、すぐに現実の話として受け止めることはできなかったです。やっぱり丸山君のイメージがある番組ですし、僕も毎週土曜の朝は〝サタプラ〟を見ることがルーティンになっていたし、そこに自分が入るなんて……『どういうこと?』って感じで。 そもそもトークスキルに自信があったわけじゃなく、自分は情報番組のMCを目標にできるような次元じゃないと思っていたので。まだ少し動揺していますが、今は過去の放送を見ながら必死に勉強しています」 ー丸山さんからはどんなエールが? 「一緒にご飯に行く約束をしているものの、まだ実現していなくて。だからマンツーマンの状況で具体的なアドバイスをいただいたわけではないのですが、丸山君が『緊張しない日は一日もなかった』と語っていたことが心に残りました。僕もそれぐらいの覚悟と責任感を持って挑み続けたいですね。 生放送の番組ですし、どうしたって緊張するのですが、笑いを生み出すことに関しては気負う必要がないと思っていて。同じタイミングでアンタッチャブルさんやアンミカさんがレギュラーに就任されたので、僕は安心して猛者たちに振り回されることを楽しみたいですね。個人的には、無理して目立とうとするより、普段と同じように自分がアイドルであることを忘れないことが大切だと思っています」 ー関西出身だと「尖った言動をしないと爪痕を残せない」という焦りが生まれそうですが、芸人さんレベルのボケやツッコミを目指す必要はないということですかね。 「そうですね。もともと僕はガツガツと前に出るタイプじゃないし、トークに関しても芸人さんほどのキレ味や毒っ気があるわけじゃないので。もちろんお笑いのスキルを磨く必要もありますが、自分らしくないことをしようとすると空回りしたり、掛け合いの流れを壊してしまうこともありますし。 だから誰かの真似をするのではなく、これまで自分がアイドルとして培ってきた感覚を信じてその場に存在すればいい。そんな意識を持つようになってから、バラエティ番組でもストレスを感じず喋れるようになりました」 ーその意識改革はいつ頃の話ですか? 「2023年に入ってからですね。自分のホームであるAぇ! groupのYouTubeだとトーク企画で自由に楽しく喋れるのに、他の場所では上手くできないことに気づいて。きっと自分の中で『面白いことを言いたい』という欲が膨らんで、かえって身動きが取れなくなり、いつしかトークの場に苦手意識を持つようになっていたんだと思います。だから一度、そういう〝我〟を捨ててみようと。 バラエティ番組にも一人のアイドルとして出演して、背伸びせずに振る舞うように心がけてみたら、自分も楽しいし、周りの演者さんにも面白がってもらえる瞬間が増えた気がします。錯覚かもしれないけど(笑)」 ー正門さんの持ち味である〝優しいツッコミ〟は朝の番組にぴったりだと思います。今年の夏に旅番組『てくてく絶景』に出演した際には柔和な人柄や優しい声のトーンに魅了されるファンが続出しましたね。 「声を褒めてもらえるのは嬉しいですね。トーク番組でも、ラジオでも、舞台でも、僕はなるべく受け取る方々に届きやすい声を出したいと思っています。腹式呼吸などのテクニックよりも、とにかく番組や作品の世界に違和感なく溶け込みたくて。 それってナレーションの仕事にも必要な意識だと思うので、チャンスがあれば挑戦してみたいな。僕に向いてそうなのは、ずっと猫の映像が流れるような番組の語り手とかかな(笑)」 ー一方で正門さんはロックを愛するギタリストでもあり、ライブでは荒々しい演奏を披露することも。アイドルとして求められるキャラクターと自分が憧れる人物像がバッティングすることはありませんか? 「いや、全然ないですね。僕がギターを好きになって、最初に惹かれた存在がマーティ・フリードマンさんやポール・ギルバートさんやったんです。ふたりとも世界的に有名なロック界のレジェンドなのに、バラエティ番組ではギターを愛する〝陽気なおっちゃん〟で。 そのカジュアルな雰囲気に魅力を感じたんですよね。ホンマのカリスマって、肩肘を張らずに自然体で過ごしているんだな……って。僕は忌野清志郎さんや甲本ヒロトさんも大好きなのですが、周囲の視線を気にせず、ひたむきに好きなことを突き詰めているじゃないですか。その生き方に憧れるんですよね」