「開成に合格!」中学受験する我が子の成績を発信、特定されるケースも 親の「承認欲求」に弁護士が警鐘
●「子との境界線があいまい」な発信も
高島弁護士は、「子どもに関する情報発信をするアカウントの全てが問題なのではない」とした上で、次のように警鐘を鳴らす。 「情報発信するアカウントには親の承認欲求がみられることも多いです。承認欲求以外にも、たとえば子への過干渉や家庭的な事情による共依存というケースもあるでしょう。しかし、子との境界線があいまいになってしまい、まるで子のエピソードを自分のエピソードのように受け止めて発信しているというケースも見受けられます。 たとえ未成年であっても『自己の個人情報を親に知られたくない』『自己のプライバシーを勝手に公表されたくない』という意思は保護されるべきとの認識のもと、議論を深めていくべきではないでしょうか」 冒頭の保護者が言うように、貴重な情報源でもあるし、子どもには言えない親の本音を吐露する場も必要だろう。全ての情報発信がNGというわけでは決してない。 ただ、詳細な投稿をする場合、子どもの同意を得ているのか。また、子どもがどこまで理解した上での「同意」と言えるのか。投稿する際には、子どもに不利益が及ばないように情報を制限することや、子どもの求めに応じて速やかに削除するなどの姿勢も必要だ。