【読書チェアにしたい椅子3選】いつまでも腰掛けていたくなる名作椅子たち
美しい造形美に、快適な座り心地......。たった一脚でも、住まいを洗練の空間へと昇華させてくれる「名作」と呼ばれる美しき椅子。今回は、読書チェアにもぴったりなラウンジチェアを厳選紹介 【写真】読書チェアにしたい名作椅子5選
マルコ・ザヌーゾの「レディ」
ミッドセンチュリー期に活躍したイタリアの建築家、デザイナーのマルコ・ザヌーゾ。その代表作として知られているのが、1951年、9回目のミラノ・トリエンナーレにて発表され、メダリア・ドーロ(金賞)を受賞した「レディ」。従来のアームチェアの製造方法ではなく、パーツを別々に製造し、それらをアッセンブルするという新しい技術を採用し、椅子デザインに革新をもたらした名作である。 ザヌーゾは、自動車産業から見出したデザインメソッドを取り入れており、発売当時は、素材も自動車産業から成型ゴムと弾力のあるエラスティックベルトを採用していた。カッシーナが復刻した現在の仕様では、シート、バックレスト、サイドは、それぞれ体のパーツが及ぼす圧力に合わせて、ポリウレタンフォームのパッディングの硬さを調整し、いつまでも腰掛けていたくなる快適な座り心地も実現している。張り地の素材とカラーは豊富なバリエーションからセレクト可能。
「レディ」¥682,000~/カッシーナ カッシーナ・イクスシー 青山本店 TEL. 03-5474-9001
アルヴァ・アアルトの「アームチェア 406」
片側がオープンになったカンチレバー型のフレームが特徴の「アームチェア 406」。20世紀を代表する建築家、デザイナーのアルヴァ・アアルトが1939年にデザインしたもので、上品ですっきりっとしたフォルムと、カンチレバー型特有の浮遊感のある快適さを融合させた作品となっている。 肘掛けを兼ねたフレームは、時間の経過とともに木材が変化してもバランスが崩れないよう、分厚いひとつのフレームを半分に分割して両端に設置する、という方法で作られているのが特徴。そのフレームにリネンテープを編み込んだ座面は、腰掛けるとほどよく沈み込み、体を預けてゆったりとくつろぐことができる。リネンテープのカラーは、ナチュラル、ホワイト、ブラック、レッドなど全6色からセレクト可能。