【解説】自覚ない「隠れ冷え性」に警鐘 「閉塞性動脈硬化症」など大きな病気や“壊死”の可能性も 専門家が教える6つのチェックリスト
冷えの自覚がない「隠れ冷え性」の人が増えている。 80代女性は、足の冷えから閉塞性動脈硬化症が判明し、放置すれば壊死や切断のおそれもあった。 専門家は、冷えが重大な病気のサインになると警鐘を鳴らし、早期発見と対策を呼びかけている。 【画像】自覚症状のない「隠れ冷え性」が簡単に分かるチェックリスト
初期症状は冷えや足のしびれ…「隠れ冷え性」が増加
自分が「冷えている」という自覚がない「隠れ冷え性」が、この時期に増えている。 大きな病気のサインにもなる「隠れ冷え性」について取材した。 遠藤玲子キャスター: 千葉・柏市にある「KENカルディオクリニック柏」を訪れました。この日も診察には、多くの人が訪れていました。 60代患者: 手はそんなでもないけど、足首がつらいときは。 先生: 足がちょっと冷たいんだね。手に比べたらちょっと冷えてますね。 遠藤キャスター: 冷えの症状を訴える人が多い中、冷えの自覚がない人もいました。 先生: 手の冷えはどうですか? 定期検診で来院・80代患者: 手はそんなに。 先生: ちょっと触ってもいい?手はそこまでではないけど、指先はちょっと冷たいね。足はどうですか?足も診ていい? 定期検診で来院・80代患者: 足はむくんだり。 遠藤キャスター: 足のむくみを訴えていましたが、先生が診察すると…。 先生: あっ、冷たいね!足の特に指先の冷たさが今顕著に出てまして、もしかしたら「隠れ冷え性」。 遠藤キャスター: 冷えていることに自覚のない「隠れ冷え性」を指摘された患者は、冷えの原因を探るため、血管の検査を行ったところ、驚きの結果になりました。 先生: 今回の冷えの原因は、おそらく「閉塞性動脈硬化症」といって、足の血管が少し狭くなっていて、血液が足りなくなるという病気。あんまり症状がひどいんだったら、手術とかも考えなきゃいけない。 定期検診で来院・80代患者: 困る…。 遠藤キャスター: 診断結果は、閉塞性動脈硬化症という、動脈が狭くなったり詰まったりする病気で、初期症状としては冷えや足のしびれなどがあると言います。症状が進行するとこんな危険もあります。 KENカルディオクリニック柏・中村賢院長: (症状が)進んでいって一番心配するのが、足の完全な血流不足によって壊死、足の血管が腐ってしまう。例えば切断しなきゃいけなくなるとか、そういうことがあるんですね。 遠藤キャスター: このほかにも、体の冷えから心不全や臓器障害のほか、うつ病など重大な病気が見つかることも多いと言います。 KENカルディオクリニック柏・中村賢院長: 冷えに気づくことが、手術が必要なくらいの病気を予防するっていうことにつながるので、疑ってかかるというのは大事だと思います。