JのCS決勝展望。ガンバの下克上Vの可能性は?
延長戦を組めた120分間を戦ったG大阪の中3日に対して、広島はセカンドステージ最終節から中9日とスケジュール面では優位に立つ。水沼氏によれば疲労が蓄積される関係で、体力的な問題は広島のホームで行われる5日の第2戦でより色濃く出てくるおそれがあるという。ならば、延長戦のないホームでの第1戦で、G大阪が乾坤一擲の勝負をかけてくる可能性が強い。 対する広島はおそらく無理をすることなく、千葉とボランチから下がってくる森崎和幸を中心にボールを回してG大阪を焦らしにくる。そうした「緩」の展開を、いかにして強引に「急」へもち込めるか。 そのためには時間帯および狙いを定め、全員の意思を統一して一気にプレッシャーをかけなければいけない。前へボールを運ばせないためにも、青山にプレッシャーをかけるだけでなく、青山へのパスも遮断する必要がある。相手を押し下げる意味で、体を張れるパトリックの存在感も増してくる。試合巧者・広島の最終ラインと前線を間延びさせたときに、G大阪の第1戦勝利と下剋上への可能性が大きく膨らんでくる。 (文責・藤江直人/スポーツライター)