熊本地震で阪神級M7.3、震度と違いは 早稲田塾講師・坂東太郎の時事用語
■長周期地震動で初の「階級4」
熊本地震は「本震」「前震」のほか多数の余震が発生していて、それぞれの性質も微妙に異なるようです。現在進行形のニュースなので性質をハッキリとは言い切れませんが、中には長周期地震動が2013年の観測開始以来初めて一番大きな「階級4」を観測しています。15日午前0時3分に発生した余震でした。 「周期」とは揺れが一往復するのにかかる時間をいいます。1から2秒の範囲だとカタカタと揺れて耐震基準を満たしていないような低い(2階建てなど)木造家屋の倒壊につながりやすい。典型的だったのが阪神大震災でした。熊本地震でもこうした「短周波」も記録しています。 と同時に、2秒以上かかる「長周波」もまた記録しました。船が揺れるような感覚で低い家屋よりも、高層ビルなど高い建物の上階になるほどゆっさゆっさと大きく揺れます。周期に10をかけると揺れやすさの目安になるとされています。例えば4秒ならば40階建てのビルが周期と一致しやすくなります。
-------------------------------------- ■坂東太郎(ばんどう・たろう) 毎日新聞記者などを経て現在、早稲田塾論文科講師、日本ニュース時事能力検定協会監事、十文字学園女子大学非常勤講師を務める。著書に『マスコミの秘密』『時事問題の裏技』『ニュースの歴史学』など。【早稲田塾公式サイト】