楽天ドラ1の明大宗山塁2安打で早大・岡田彰布超え、父も感慨「想像をはるかに超えました」
<東京6大学野球:明大6-4法大>◇4日◇第8週第2日 明大が法大に連勝し、逆転優勝へ望みをつないだ。 勝ち点4で、第9週の早慶戦で「慶大の2勝0敗」の場合のみ、早大-明大の優勝決定戦になる。5球団競合で楽天ドラフト1位に決まった宗山塁内野手(4年=広陵)は2安打で大学通算118安打とし、早大・岡田彰布(阪神前監督)を抜いて歴代単独7位に。広島から駆けつけた家族も偉業達成を見届けた。 ◇ ◇ ◇ 宗山は2安打し、打率ちょうど4割でリーグ戦を終えた。プレーオフにわずかな逆転Vへの望みを託すのみ。「早慶戦でいい結果を待ちたいなというのと、そこから先はこれまでの経験を生かして」と大学野球の先へ思いをはせた。 4回に同点適時打を放ったが、5回、遊撃へのゴロをはじいた。らしからぬ失策。遊撃に正対する場所に座った父伸吉さん(49)は「あれはいけない」と手厳しい。広島・福山駅から新幹線のぞみ号で3時間半、長男の大学野球観戦に訪れるのもこれで最後に。感慨深い表情だ。 塁と名付け、幼少期から英才教育をした長男は「想像をはるかに超えました」と5球団競合のスター候補に成長。父も広陵(広島)時代は右投げ左打ち。「塁も自然とそうなりました。右利きだけど、はしは左で持たせました」と感覚を磨かせた。毎日練習することに何よりこだわらせた。 安打数118本は東京6大学の歴代7位に達した。「本当に成長しましたね。大学でしゃべれるようになったし」。長男も「ここまで野球を続けさせてもらったことに感謝したいです」と思いを募らせる。地元名産の高級ぶどう、みらさかピオーネのキャッチコピーは“瞳の輝き”。ふさわしい男になった。【金子真仁】