岸田総理の再登板も…まさかのトランプ大統領復活で、「大宏池会」構想が再浮上する「もっともな理由」
「大宏池会」構想の再浮上
首班指名の特別国会(11月11~14日)、続く自然災害の対策と経済対策のための24年度巨大補正予算(13兆円?)成立のための臨時国会は、召集日も期間もまるで決まっていない。与野党の国対委員長会談が立ちゆかないのだ。自民党の森山裕幹事長が国対委員長、衆議院運営委員長をも兼務しているに等しいため機能不全状態にある。 党執行部立て直しを余儀なくされたことから、総選挙大敗の責任を取って辞任した小泉進次郎選対委員長の後任に木原誠二同代行が昇格した。木原氏の党4役入りで旧岸田派は石破政権中枢の林芳正官房長官、小野寺五典党政調会長、木原選対委員長の他に、松山政司参院幹事長、平井卓也広報本部長を加えると、官邸・党12重要職中5職を手に入れたことになる。 ちなみに麻生派は麻生太郎党最高顧問、鈴木俊一総務会長、武見敬三参院議員会長の3ポストを占めている。 今、党内のごく一部で囁かれるようになった話題がある。それは先の総裁選で袂を分かったとされる麻生氏と岸田氏が来春以降夏までに歩み寄り、岸田氏再登板で合意を見るのではないかというのである。言わば「大宏池会」構想の再浮上でもある。これまた「トランプ・ショック」現象の余波なのか。
歳川 隆雄(ジャーナリスト・「インサイドライン」編集長)