第二次大戦の記憶風化で紛争リスク高まる、ローマ教皇が警鐘
[バチカン市 5日 ロイター] - ローマ教皇フランシスコは5日、第二次世界大戦の惨禍が忘れ去られつつあり、それにより新たな世界的紛争のリスクが高まっていると述べた。 第二次世界大戦の転換点となったノルマンディー上陸作戦80周年に寄せて公表した文書で、過去の残酷な教訓がその後の世代に新たな大規模戦闘を避けようという決意を促してきたと指摘。 「残念ながら、今日はもはやそうなっておらず、人々の記憶力は薄れている」とし、記念行事が平和への願いを復活させるよう望んでいると述べた。 「人々は平和を望んでいる。安定、安全、繁栄の中で誰もが平穏に責任を果たし、天命を全うできる環境を望んでいる。イデオロギー、国家主義、経済的野心のためにこの崇高な秩序を破壊する行為は人類と歴史に対する重大な過失であり、神に対する罪だ」と訴えた。