【百年料亭】小江戸・川越の趣が残る、豪商ゆかりの老舗料亭
料亭 山屋(埼玉県川越市)
料亭山屋は、小江戸の風情を今に伝える川越観光の中心地、「蔵造りの町並み」通りから、路地を少し入った場所に位置している。 山屋の前身は、川越の伝説的豪商・横田五郎兵衛の本宅の隣地で、幕末から明治初年まで仕出屋を営んでいた。醸造業や米穀問屋、金融業などで栄えた横田家は、関東の長者番付で横綱に選ばれるほどの富豪ぶりを誇った川越藩の御用商人。約1000坪の敷地には贅を尽くした別邸があり、川越藩主など多くの賓客が訪れたという。その由緒ある別邸を譲り受け、1868(明治元)年に初代半兵衛が現在の料亭山屋を創業、戦前から戦中戦後の混乱期を経て今日に至る。
武蔵野の自然あふれる広い中庭を囲むように各個室が配され、大きな窓からは新緑や紅葉、雪景色など四季折々の風景を眺めることができる。多くの映画やドラマのロケが行われたことから聖地巡礼のファンも多く、また2014年、17年には囲碁「棋聖戦」の対戦会場ともなった。 見事な庭や建物の設えにふさわしく、提供される料理もまた老舗の風格とこだわりに満ちている。季節の移り変わりを器に表現していて、旬をとらえる美意識を余すところなく堪能したい。 昼はリーズナブルな値段で楽しめる弁当もあり、川越観光のランチスポットとしても人気。街歩きの後は、江戸の歴史を受け継ぐ老舗料亭で、タイムスリップ気分を味わおう。 (データ) 料亭 山屋 【所在地】 〒350-0063 埼玉県川越市幸町11-2 【電話】 049-224-0048 【営業時間】 11時30分~21時 ※日曜、祝祭日は昼のみ営業の場合あり 【定休日】 月曜(ほかに月3・4日の不定休あり) 【駐車場】 15台 ※百年料亭ネットワークは、「建物及び周辺施設等が百年以上の歴史」を持ち、さらに今も営業を行っている料亭同士がネットワークを組み、古くから続く日本料理の文化を守っています。また、それぞれの家風や仕来りを継承しながら、これからも地域の老舗として大いに飛躍すると共に、お互いの交流や国内外からの誘客を促進し地方都市の活性化に資することを目的としています。