原作者も賞賛…実写版ならではの“生々しさ”とは? 映画『【推しの子】 The Final Act』評価&解説レビュー
原作者・横槍メンゴが賞賛!
原作者・横槍メンゴは「髪型とか服装とかけっこう再現が大変な方だろうなと心配していたのですが、まったく杞憂だったなと感じました」とコメントしていたように、一筋縄ではいかない複雑なストーリーにここまで没入できるのも原作キャラクターを尊重したキャスト陣の熱演があってこそ。 「リスペクトを持って作っていただけていると感じていたので、こちらもリスペクトを持って、信じるという選択を取ることができました」と実写化における並々ならぬ“原作リスペクト”を赤坂アカも感じていたそうで、「芸能界の当事者たちの、現場の視点というものを得て、実写版【推しの子】は、よりリアリティを得た作品」(いずれも公式サイトより)と称賛。 実写だからこその“生々しさ”が深く余韻として残ることだろう。 映画では、ドラマで松本花奈とともに演出を手掛けた、数々のミュージックビデオ作品でも知られるスミス監督がメガホンを取った。とりわけ、ルビーたち「B小町」の人気の高さを物語る臨場感たっぷりのライブシーンは圧巻で、ライブ会場の観客の一人になったような気分にさせられる。 そうしたいくつものケミストリーが結実した本作。映画だけでも楽しめるが、ドラマを知ることでより深く物語に入り込めることだろう。 【著者プロフィール:小松加奈】 ライター/編集者。音楽・映画・ドラマ・アニメなどのエンタメ系を中心にインタビュー/レビュー/コラム記事などを手掛ける。フジロックは初年度から参加。プロ野球好き。ジャンルを問わず、心を動かすもの/ことに夢中。
小松加奈