「2人がどれだけ苦しんだか…想像するだけで病んでしまう」小学生2人が死亡の放火殺人事件 控訴審で両親が訴え 検察側は死刑求刑「懲役30年は著しく軽い」弁護側は棄却求める
男児の父親「一審判決に大きく傷ついた」
双方が主張を述べた後、事件で2人の子どもを失った父親が、自ら意見陳述しました。 (松尾侑城くんと眞輝くんの父親)「懲役30年という予想もしないあまりに軽い刑は、耳を疑うものでした。何の罪もない幼い子ども2人を放火という残虐な手段で奪われたにもかかわらず、死刑でも無期懲役でもないということを、侑城と眞輝にどう伝えていいかわかりませんでした」 父親は一審判決を聞いたときの感情を明かした後、これまでの経緯についても触れました。 (松尾侑城くんと眞輝くんの父親)「私たちは、行くところのない被告を部屋もご飯も準備して受け入れましたが、よくわからない理由で会話をしてくれなくなり、部屋に勝手に入るなど異常な行動が連続していて、最低限の生活を守るために危機感を持ち続けていました。一審判決は『私たちが被告を追い詰めたからだ』と言っているようにしか思えませんでした。殺されてもやむを得ないことをしたのでしょうか。子どもたちを殺害され、侮辱されたうえに、一審判決にも大きく傷つけられました」
男児の母親「生きがいだった子どもを失うことがどれほど苦しいか」
続いて、母親の意見陳述の書面が代理人弁護士によって読み上げられました。 (松尾侑城くんと眞輝くんの母親の意見陳述)「一審判決は、被告の言い分をそのまま認める判決だと思いました。2人がどれだけ苦しんだか、想像するだけで病んでしまいます。生きがいそのものだった子どもを失うことがどれほど苦しいか。死刑判決以外、考えられません。被害者は何の落ち度もない未来ある子どもたちであることを、忘れないでください」 判決は来年3月14日に言い渡される予定です。