プリン体は悪者どころか、実は体に必要なもの? 血圧を下げるためにたまにはビールを飲んだほうがいい理由
眠れなくても横になるだけで血圧は下がる
細胞の修復が行われるためには睡眠が必要ですが、血圧という観点から見れば、眠れなくても体を横にするだけで充分効果があります。 心臓は血液を全身に循環させているわけですが、体が立っているときは重力に逆らって血液を送らなければなりません。そのため強いポンプ力を必要としますが、横になると心臓と全身の血管が同じ高さになりますから、それほど強いポンプ力がなくとも血液は全身を一周しやすくなるのです。 寝ることには、脳を休ませる以外に心臓の負担を減らす、という意味もあるわけです。体に不調を感じたときや疲れたとき、「とにかく横になりなさい」というのはそういう理由があるから。強制入院というのも、主には強制的にベッドに寝かせて体を修復させる、ということが目的なのです。 なかなか寝つけないと、「明日も忙しいのに」などと気になってもっと眠れなくなったりしますよね。ですが横になっているだけで血圧は下がり、体はそれなりに休まっているもの。別に熟睡できなくても大丈夫なのです。眠れないときは、このことを思い出してください。そうすれば気が楽になって、かえって眠れるかもしれません。 なお、水分は心臓の働きを助けてくれますから、寝る前はコップ一杯の水を飲むといいでしょう。途中で目が覚めてトイレに行った後も、また一杯の水を補給するようにしてください。
お風呂は高血圧によいだけでなく、ウイルスも撃退する!
お風呂に入ることは血圧にとってよい作用があります。温かいお湯に浸かると血流がよくなりますし、降圧体操ほどではありませんが、お湯が体に圧をかけるので、NOの分泌も増えます。 ただし、お風呂の温度によっては、高血圧にプラスにもマイナスにもなりますので、注意が必要です。お風呂の温度が40℃より高いか低いかで、体の自律神経は大きく変化します。40℃以上の熱めのお湯では、交感神経が活発に働くので、興奮状態になり心拍数が上がり血圧も上昇します。一方、40℃以下の少しぬるめのお湯ですと、副交感神経が働くことでリラックス状態になり血圧も下がってきます。 私自身お風呂の温度を利用して、自律神経をコントロールしています。「これから頑張って仕事をするぞ~」というときは熱めの温度の朝風呂に入りますし、また執筆中など「夜中に眠気を覚ましてもうひと頑張り」というときは、熱いシャワーを浴びます。逆に、これからしっかりと体を休めて眠りたいときは、40℃以下のお風呂にゆっくり浸かるようにしています。 血圧の話からはずれますが、お風呂をお勧めする理由はほかにもあります。なんと、インフルエンザウイルスが撃退できてしまうのです! というのも、インフルエンザウイルスはお風呂で感染力を失ってしまうからです。インフルエンザウイルスは湿度に非常に弱く、湿度70%以上では1時間ももちません。だからといって、部屋の湿度を70%以上にするとカビが生えてしまいます。ですから、インフルエンザ予防にはお風呂なのです。 ちなみにインフルエンザにかかったときに抗生物質を出す病院が未だにありますが、抗生物質は細菌や微生物などの発育・繁殖を抑えるための薬。ウイルスには効果はありませんよ!