五輪連覇・金城梨紗子、2019年以来の世界選手権代表入り 狙うは「ママでも金」…レスリング明治杯
◆レスリング 明治杯全日本選抜選手権 最終日(26日、東京体育館) 五輪連覇の金城梨紗子(サントリー)が非五輪階級の女子59キロ級で世界選手権(10月・アルバニア)代表に決まった。準決勝で尾西桜(日体大)に敗れたが、昨年12月の全日本選手権と今大会優勝者による代表決定プレーオフに回り、尾西と再戦。残り20秒を切ってから仕掛けて6―6と追い付き、内容差で勝利した。 【写真】金城梨紗子、ウェディングドレス姿を披露…夫も惚れ惚れ 29歳の金城が、18歳で勢いに乗る尾西を下し、世界選手権の代表切符をつかんだ。プレーオフは第1ピリオドで0―5と大きく離されたが、セコンドの妹・恒村友香子(サントリー)に「あと3分、絶対戦うよ」と背中を押され、「きついのは残りたった3分だけだから。やり切ろう」と気合を入れ直した。2歳の長女も見守る前で劇的な逆転。「(今年で)30歳になるけど、まだまだできるぞと。ママはまだできるっていう気持ちを胸に戦った」と晴れやかな笑みを浮かべた。 パリ五輪出場は逃したが、4月のアジア選手権で21年東京五輪以来となる国際大会のマットに立った。優勝すれば「きれいな(競技人生の)引き時かな」との思いもあったが、初戦で昨年の世界王者の中国選手に1―1の内容差で惜敗。3年間のブランクがあった中で「自分が思ったよりもできた。まだできるんじゃないかなっていう気持ちになった」。手応えと敗戦の悔しさを糧に、前に進むことを選んだ。 世界選手権は3度目の優勝を飾った2019年以来の出場となる。「楽しみというよりも、戦うぞっていう気持ち。五輪ではないけど、世界選手権で優勝すれば『ママでも金』と言っていいのかな。金メダル目指してあと5ヶ月、頑張っていきたい」と意気込んだ。
報知新聞社