どこから来るのか…福井県の日野川で土砂堆積が以前の6倍 一昨年の大雨以降、頭悩ませる管理者
福井県南越前町八乙女にある日野川の八乙女頭首工では、2022年8月の記録的大雨以降、上流から流れ込む土砂の堆積が続いている。年間で撤去を要する土砂量は、従前に比べて6倍以上の約1万2400立方メートルに上っている。管理する日野川用水土地改良区は、農業用水の供給に支障が出ないよう国や県と対策の協議を重ねている。 【空撮写真】2022年の大雨で濁流に襲われた集落 八乙女頭首工は、日野川の流れをせき止め、丹南地域や福井市の水田で使う農業用水を用水路やパイプラインに送り出す施設。パイプラインまでの地下水路が土砂でふさがれないよう警戒する必要があるという。土砂撤去工事は従来、河川部で年1回のみだったが、昨年度は施設内を含め7回を要した。 同改良区の担当者は「どこから土砂が流れてきているか特定できていないが、2年前の大雨による影響が大きい」とみており、計画的な用水供給を維持していくための対策に頭を悩ませている。
福井新聞社