〔東京外為〕ドル、158円前後=米金利低下や株安で(9日正午)
9日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米長期金利の低下や株安などを受け、1ドル=158円前後で軟調に推移している。正午現在、158円08~09銭と前日(午後5時、158円10~11銭)比02銭の小幅ドル安・円高。 前日の海外市場では、157円台後半から158円台半ばと昨年7月以来の高値水準まで急伸した。トランプ次期米大統領が輸入品に対する関税強化に法的根拠を与えるため、国家経済緊急事態の宣言を検討していると報じられ、米長期金利が昨年4月以来の高水準まで上昇。ドルが買われた。 その後は、ウォラーFRB理事の追加利下げを支持する旨の発言やADP全米雇用報告の弱い結果などを受けて158円10銭台まで水準を切り下げ、売り一巡後は158円台前半から半ばでもみ合った。 東京時間は、高値警戒感から利益確定や調整の売りが先行したほか、日経平均株価が安寄りしたのを受け、158円近辺まで下落。仲値公示に向けては「国内輸入企業によるドル買い・円売りが優勢だった」(外為仲介業者)とされ、158円30銭前後まで値を戻した。 その後は、時間外取引の米長期金利が小幅に水準を切り下げたのに加え、日経平均株価が下げ幅を拡大するのを眺め、ドル円も弱い地合いになった。国内の長期金利が高水準になっていることも売り要因になっているとみられる。もっとも、158円近辺では「押し目買い意欲が強い」(FX業者)とされ、下値も限定的になっている。 ユーロは午前9時以降、対円、対ドルともに小動き。正午現在、1ユーロ=163円07~11銭(前日午後5時、163円35~37銭)、対ドルでは1.0316~0316ドル(同1.0332~0332ドル)。