フィールド最年長44歳のアダム・スコット 24年前の“始まりの地”で3位発進
◇米国男子プレーオフ第2戦◇BMW選手権 初日(22日)◇キャッスルパインズGC(コロラド州)◇8130yd(パー72) 【画像】昔から男前なアダムさん フェデックスカップポイントランキング上位50人によるプレーオフシリーズ第2戦、44歳のアダム・スコット(オーストラリア)はフィールド最年長だ。レギュラーシーズンを72位で終えた昨年、進出を逃したシリーズにカムバック。ランク41位で「BMW選手権」にも戻ってきた。 コロラド州デンバーの南、キャッスルパインズGCはスコットにとって忘れられない場所のひとつ。2000年7月「全英オープン」でメジャーデビューを飾った2週後、PGAツアー単体の試合に初めて出たのが当地開催の「ジ・インターナショナル」。当時20歳。欧州ツアーでプロのキャリアを開始したシーズンのことだった。 ポイント制のステーブルフォード方式で行われた大会で、スコットは予選落ちした。「24年前はここで良いプレーができなかったはず。でも、たくさんの試合にこれまで出てきて、長いあいだ成功を収めてきたことを考えると、当時はすごく刺激的だった。すべての始まりの場所に戻ってこられたのはうれしいね」 タイガー・ウッズの後継者のひとりと目され、スランプを乗り越えて2013年に「マスターズ」を制覇した。今では松山英樹をはじめ、あらゆる外国人選手の兄貴分でもある。その生き様のスタート地点で感じたのは、現在の若手選手も共感するであろう思い。 「小さい頃に憧れていた選手たちに囲まれて、自分はちっともその準備ができていないと感じたのを覚えている。圧倒されてしまったのが確かスコアにも影響した。でも、その経験があって、もっとうまくなりたいと刺激を受けたし、きっとここでやっていけるはずだと思えた。素晴らしい機会だった」 記憶が残る地で、初日5バーディ、1ボギーの「68」をマーク。首位に2打差の3位で滑り出した。「アイアンショットがすごく良かった。手応えもあって、ラインがよく出ていた」。目指すは次週の最終戦「ツアー選手権」(ジョージア州イーストレイクGC)進出となるランク30位入り。「変動が激しいだろうから、何位に入ればいいかはわからない。とにかくこの試合でトップ5に入ることが目標」とベテランは意気込んでいる。(コロラド州キャッスルロック/桂川洋一)