「授乳中に進行がんが見つかり良くない結果に…」検診の重要性を呼びかける医師の決意と覚悟
10月は乳がんの早期発見、早期治療に向け検診を呼びかけるピンクリボン月間です。妊娠中の女性を中心に啓発を行う医師の思いを取材しました。 【写真を見る】「授乳中に進行がんが見つかり良くない結果に…」検診の重要性を呼びかける医師の決意と覚悟 10月はピンクリボン月間です。乳がんの早期発見や検診の重要性を呼びかけるこの活動は世界各地で展開されています。 乳がんは女性の9人に1人がかかるとされています。国の調査によりますと県内の40代から60代を対象にした乳がん検診の受診率は全国平均を上回っていますが、国や県が目標とする60パーセントには届いていません。 検診に取り組む大分市の大川産婦人科病院では、妊娠中の女性を中心に乳がんについての指導をしています。 (大川産婦人科病院・森田哲夫院長)「乳がん検診を始める前の話だが、授乳中に進行がんが見つかって、良くない結果になった方が何人かいらっしゃいます。そういうことが起きないように頑張ろうと思って、妊婦さんへの啓発や指導検診をしている」 早期発見であれば治りやすいとされる一方で、他のがんと比べて発症年齢が若く30代から増加し、特に授乳中の進行は早いと言います。本人や家族が悲しい思いをしないためにも乳房を意識する生活習慣や、正しい知識を病院が指導するようになってから定期的に検診を受ける女性が増えたといいます。 (森田哲夫院長)「見て触って感じて、普段の自分の乳房がどういう状況か知ってほしい。普段から乳房を意識しながら生活をしていただければ安心と思う」 10月13日に出産した立花浩美さん。妊娠を機に乳がんについて学ぶようになったといいます。 (立花浩美さん)「自分のケアをすることがすごく家族の笑顔につながると感じたので、できることからやっていきたい。早期発見が大切と思うので、家族のためにも体を守ってほしい」 (森田哲夫院長)「ご家族はお母さんを亡くすと一生辛い思いをしますので、ちゃんと知識を得て対応方法を覚えて、早期がんで見つけて安全で健全で安心に暮らせる風にしてほしい」
子育てや仕事などで忙しい若い世代から発症のリスクがある一方で、早期に発見すれば治りやすいとされる乳がん。大切なのは自分の体のことを後回しにせず、日頃から関心を持つことです。
大分放送