「3歳ダート三冠競走」2冠目の「東京ダービー」でラムジェットが優勝。鞍上の三浦「もっともっと上に行ける馬」
東京シティ競馬(TCK)のトゥインクルレースで行われた「東京ダービー」(JpnⅠ・大井2000m)で三浦皇成騎乗のラムジェット(牡3、栗東・佐々木晶)が1番人気に応え勝利を収めた。 レースは7番のアンモシエラが先行すると10番のサトノエピックが続く。後方からの競馬が予想されていたラムジェットだったが3番手につけて、人気上位のJRA勢がレースを引っ張る展開に。向こう正面でもこの隊列は変わらず。手応え抜群のまま直線に入ったアンモシエラに対し、4コーナーで一瞬置かれたラムジェットだったが、三浦が気合をつけるとすぐに伸び返す。直線に入って3頭が並ぶがラムジェットは一気に突き放すと、その差は広がるばかり。直線半ばで道中2番手だったサトノエピックがアンモシエラをかわし2着。アンモシエラは3着に粘り、JRAの3頭が上位を独占した。 三浦はレース後のインタビューで「コンビを組ませてもらい、海外を含めいろいろな話が上がったなかで、この馬が出るレースすべてで結果を残さないといけないという緊張感の中、ずっとコンビを組ませてもらって、毎回毎回、皆さんを驚かせるような勝ち方をしてくれている。まだまだ乗っている僕としては成長力しか感じない、これから楽しみな馬だと思っている。まずは今日、こういう形で大きいレースを勝たせていただき感謝している」と語った。 馬の状態については「毎回、環境の変化であったり、課題がある中でそれでも結果を出してくれると信じて乗っている。ここに向けて、牧場スタッフはじめ、厩舎の方々がいい状態で持ってきてくれて、重要なアンカーとしてのバトンだったので、まずは1着でゴールを駆け抜けることができてほっとしています」と陣営に感謝の言葉。
外の3番手というポジションについては「佐々木調教師とも話していて、この馬はここまでの馬ではない、もっと舞台を上げていかないといけないので、その中で、“馬の気分やリズムを重視して、ポジションは関係なく”ということを頭に入れていたので、自ずとあのポジションになったのが今日はラムジェットにとってとてもいいリズムだったということ」、4コーナーについては「相変わらず4コーナーでは置かれてしまった。ただ乗っている僕としては間違いなく差し切れる、むしろ抜けてどれくらいそこから集中力を切らさずゴールまで行けるかを考えていた。そういう意味では遊び遊びだが、終わってみればこの着差なので完勝だったと思う」などと語った。 また「佐々木調教師が“この馬は皇成に合っている”と自信を持って言ってくれたので、僕は裏切らないように乗るだけ。こういう能力あふれる期待馬を任せてくれたオーナーに一番感謝したい」と重ねて感謝の言葉。 そして「たくさんの方に競馬場に来ていただき、すごい声援で鳥肌が立つような一日でした。本当に大井競馬場のこういう素晴らしい馬場を使わせていただき、ラムジェットの強い姿を見せることができて感謝しています。これからもラムジェットを応援していただければ。もっともっと上に行く馬だと思って追いますので、応援よろしくお願いします」と人馬ともにさらなる飛躍を誓った。 これまでJRAと地方競馬は歩調を合わせダート競馬の体系整備を進めてきたのだが、今年は新たな「3歳ダート三冠競走」を設立。この日の「東京ダービー」はその2冠目のレースだった。1冠目の羽田盃は4月24日に行われ、アマンテビアンコが勝利を収めている。3冠目は、例年7月に3歳ダート王決定戦として行われていた「ジャパンダートダービー」を「ジャパンダートクラシック」(JpnⅠ・大井2000m)に名称を変更して10月に開催。この3つのレースはいずれもTCKで行われる。