ランニングマシンを走る吸血コウモリ、食生活の進化解明の一助に カナダで研究
吸血コウモリをランニングマシンで走らせる─?血液だけを摂取して生活する吸血コウモリがどのようにエネルギーを得ているのか、代謝のメカニズムを解明する実験がカナダのトロント大学スカボロ校で行われた。 この研究によると、吸血コウモリは走るだけでなく飛行のエネルギー源としてもアミノ酸を燃焼している可能性が高いことが示された。他の生物の代謝メカニズムや食生活に関する進化を解明する手助けになる可能性もあるという。 マクマスター大学 ジュリア・ロッシ博士 「彼らが食べるのは血液だけだ 実験前に果物を食べていないか懸念する必要はない。捕獲された夜も、血液だけを口にしていたはずだ」 多くの哺乳類とは異なり、吸血コウモリは血中のアミノ酸を即座に燃焼する。 「ヒトがタンパク質中心の食事で生きているように、コウモリは血液だけを栄養源にするよう、数百万年かけて進化してきた。血液だけを食料にできるよう、体内のさまざまな器官が適応しているのだ」 研究者らは、主に哺乳類の血液を吸うナミチスイコウモリについて、タンパク質が豊富な血液を摂取することで、特有の代謝システムが成立していると発見。酸素消費量とCO2排出量を測定するため、特別サイズのマシンを使用。吐き出されたアミノ酸を追跡するため、特殊な同位元素を含む牛の血液を与えた。 (ナレーションなし)