ペア優勝の長岡柚奈・森口澄士組。歓声上がるオリジナルの技は「リフトよりキツい」「遠心力を頭で感じる」【西日本ペア・結果】
11月2日から4日に行われたフィギュアスケート・西日本選手権。 ペアは長岡柚奈・森口澄士組が優勝した。 【写真を見る】会場も沸いた“ゆなすみ”オリジナルの技 この大会を勝ち抜いた選手達が12月20日から大阪・RACTABドームで開催される全日本選手権へ出場することができる。 その切符を手にしたペアを紹介する。
“ゆなすみ”が予選会2連覇
りくりゅうこと三浦・木原組がGPシリーズのため出場を免除し、エントリーした2組が全日本への出場を決めたペア。 優勝は結成2年目を迎える長岡柚奈・森口澄士組。 オフシーズンには、カナダ・トロントで憧れの“りくりゅう”先輩と同じリンクで腕を磨いた。 9月にペアのみで行われる国際大会に出場し、今季初の日本での試合に臨んだ。 ショートは新プログラムの『Goodbye Yellow Brick Road』。 昨季から構成を上げたプログラムで質の高い技を次々と決め、会場を沸かせた。 中でもひときわ歓声が上がったのは、リフト後に長岡を森口の首で挟むオリジナル技。 その技について尋ねると、「“かなだい”こと村元・高橋組がエキシビションでやっていたリフトからインスピレーションを受けました。入れてみたもののきつくて息も止まるし、100%中20%の体力を使っているくらいきついです。リフトよりもキツいです」と森口。 長岡も、「私は足で挟んでうわって、感じです。遠心力を頭で感じています」と話す。 二人らしいベストな演技を見せ、首位で折り返した。 翌日のフリーでは、昨季から継続のプログラム『Space Table Symphony』を披露。 ジャンプやつなぎなど細部まで行き届いた完成度の高いプログラムで、シーズンベストを更新する。去年の予選会から36点以上のスコアを伸ばす驚異の成長を見せ優勝を果たした。 2年連続の全日本へ向けて、「今回の会場(RACTABドーム)には良い思い出があるので良い全日本にしたい」と森口。 長岡は「たくさんのライバルがいる中でそれぞれ頑張っていい演技ができるように頑張っていきたい」と意気込む。パワーアップした二人の姿に注目だ。 2位にペア新結成の柚木心結・トリスティン・ティラー組。 2年間パートナーを探していた柚木とカナダを拠点にジュニアGPシリーズなどで活躍していたトリスティンが今年ペアを新結成。 結成3カ月で全日本への出場を見事勝ち取った。 ジュニア女子として今大会にも出場した妹・柚木心春命名の愛称は“みゆスティン”。 フリーは「ジブリ好き」だというトリスティンがきっかけで決まったという、『風の谷のナウシカ』を強い女性をテーマに滑り切った。 柚木にとっては3年ぶり、トリスティンにとっては初の全日本の舞台となる。 「お互いスケートが大好きなので、それが伝わるような演技がしたい」と意気込んだ。 【ペア】 1位 長岡 柚奈・森口 澄士(木下アカデミー)174.20点 2位 柚木 心結・トリスティン テイラー(アイススターFSC/CAN)138.80点
フィギュアスケート取材班
【関連記事】
- 織田信成が圧巻演技で連覇!11年ぶりの全日本へ「ジャンプの精度上げる」。坂本花織からエールもらった三宅咲綺が初V【西日本シニア・結果】
- “りくりゅう”新プログラムで見せる新たな一面は笑顔封印のダークさ。結成1年目以来の全日本出場に強い思い
- 結成2年目の“うたまさ”吉田唄菜・森田真沙也組が大会2連覇!今季初戦の“あずしん”田中梓沙・西山真瑚組は2位【東日本・アイスダンス】
- 吉田陽菜「全日本で今年こそ」五輪まではホップ・ステップ・ジャンプ!“ステップ”の今季は大学とリンクを行き来の超多忙な日々
- 青木祐奈、キャリアハイの大学最終年から決意の現役続行。アルバイトと両立する覚悟のシーズンは「過去の自分を超える」こと