「年収1000万円」を達成しましたが、税金などでここからいくら引かれますか?
「年収1000万円はたくさん税金が引かれるから損」などといった話を聞いたことはないでしょうか。年収1000万円は多くの人があこがれを抱く年収でもある反面、稼いでいる分引かれる税金の額も大きいといわれます。そこで、年収1000万円を稼ぐとどれくらい税金が引かれるのか考えていきます。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
年収1000万円を稼ぐ人の割合はどれくらい?
国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によれば、年収1000万円超から1500万円以下の給与所得者の数はわずか4%です(男女計)。もちろん厳密に1000万円ちょうどを稼ぐ人の人数を抽出しているわけではありません。そのため正確ではない部分もありますが、それでも全体の4%程度というごく少数であることが分かります。
年収1000万円はどれくらいの金額が引かれて手取りはどれくらいになる?
年収1000万円から引かれる税金や社会保険料については200万円から250万円程度だと推測されます。手取りにすると750万円から800万円程度です。 年収1000万円に対する手取りがいくらになるのかを一概に決めることは簡単ではないのが現実です。なぜなら、税金や社会保険料は家族構成や節税策の有無など諸般の事情によって大きく変わるからです。 一般的な収入である400万円から500万円程度であれば、手取りは収入全体の80%から85%程度になります。ですが、年収1000万円の場合、それよりも低く75%から80%程度となるでしょう。 その理由は累進課税にあります。日本は収入が高ければ高いほど税率も高くなる「累進課税」という課税方式を採っているため、収入が高いとその分かかる税金も大きくなるわけです。 その一例として分かりやすいものに所得税があります。国税庁「No.2260所得税の税率」を参考にみると、所得税は年収400万円から500万円程度の人であれば20%の税率ですが、年収1000万円になると33%とかなり高い税率になることが分かります。 このような理由から、税率が上がることでその分手取り額が低くなってしまう、と考えられます。