<プロ野球速報>阪神のドラ6福永が広島戦にプロ初先発も6失点の洗礼
阪神のドラフト6位の福永春吾投手(22)が6日、甲子園球場で行われた広島戦にプロ初登板、初先発したが、丸に浴びた2ランを含め、4回で10安打6失点、手痛いプロの洗礼を浴びた。制球に苦しみ、巡ってきたデビュー戦を生かすことができなかった。 なかなかアウトが取れない。先発予定だった横山が腰を痛めて、急遽、プロ初登板初先発のチャンスをもらったルーキーの福永が、その緊張の立ち上がりに制球に苦しむ。 先頭の田中を歩かせ、続く安部にいきなりタイムリー二塁打。丸を歩かせて、4番の鈴木誠也を迎えたところで、暴投で走者をそれぞれ進ませてしまった。鈴木は詰まらせたが、センターへの犠飛で2失点目。続く西川はタイミングを外してボテボテの三塁ゴロに打ち取ったが、これを鳥谷がファウルと判断して見送り二塁打にしてしまった。一死二、三塁でエルドレッドは、二塁ゴロで三本間に挟み封殺。野間を歩かせて二死二、三塁とピンチは続いたが、石原を追い込み141キロのストレートを外角いっぱいに決めた。なんとか2失点で切り抜けた福永は苦笑いを浮かべてベンチに帰ってきた。 金光大阪、クラーク記念国際(通信)から関西独立リーグの06ブルズ、四国アイランドPLUSリーグの徳島でプレーしてプロ入りにこぎつけた苦労人。金光大阪高時代には、肘を2度手術して退学、一度は野球をあきらめた。だが、独立リーグを渡り歩きながら最多奪三振タイトルなどを獲得してプロにアピール。特に徳島に所属していた昨春、ソフトバンク3軍との交流戦で16奪三振で完封して阪神スカウトの目に留まった。 キャンプは古傷への不安から2軍スタートとなったが、ウェスタンの6試合では3勝2敗、防御率2.32と結果を残していた。掛布2軍監督は「制球など、まだまだの課題が多いが、球威がある。腕を振り投げっぷりがいい」と評価していた。金本監督も、「打てるもんなら打ってみろという気持ちでいってほしい」とルーキーの度胸に期待を寄せていた。 だが1軍の、しかもセの最強、広島打線は、デビュー戦の相手としては荷が重かった。2回も二死一塁から丸に右中間へ2ランを浴びてしまった。重たい球質のストレートには魅力があるが、まだ1軍レベルではコントロールが不足。4回も先頭の田中に一、二塁間を破られ、一死二塁となってから、丸の一塁へのゴロを中谷が弾いた。バックにも足を引っ張られ、鈴木にレフト線へタイムリー二塁打。さらに二死二、三塁からエルドレッドにもピッチャー強襲のヒットを浴びて0-6と大きくリードを広げられた。福永は球数が100球が超え、この回でマウンドを降りた。