鎌倉の海で横行する密漁、ドローンで監視へ 全国初、AIも活用し実証実験
鎌倉の海で横行する密漁を監視しようと、鎌倉市と湘南漁業協同組合鎌倉支所、市内企業2社が連携し、来年1月から漁場内を水上無人機(ドローン)が巡回し、密猟者の仕掛けた海中のわななどを探す実証実験を開始する。人工知能(AI)も使って密漁の位置情報などを通報する仕組みで、実現すれば全国初の試みになるという。関係者は「これまで見えなかった海の状況を可視化させることで密漁の抑止効果にもつながる」と期待を寄せている。 水上ドローンを開発したのはスタートアップ企業(新興企業)の「オーシャニック・コンステレーションズ」(OC社、同市)。OC社はドローンを活用した新たなビジネスモデルを模索し、昨年11月に設立され、同じ地元企業の縁から斉藤建設(同市)と密漁監視のプロジェクトを立ち上げた。2社が湘南漁協などに声をかけて今月、実証実験に向けた協定を締結した。 導入されるドローンは全長約3メートルの小型ボートに360度を見渡す3台の光学カメラとビーコン(電波受発信器)を搭載。さらに今後は海底の地形を調査するためのソナー(音波探知機)や夜間監視用の赤外線カメラも備える計画だ。
神奈川新聞社