地域のシンボルに バス待合所に児童が壁画 奄美大島の子ども会組織
鹿児島県奄美大島の龍郷町の龍郷集落と同町安木屋場集落の子ども会が合同で組織する「龍郷やちゃぼう塾」(正親望塾長、児童22人)は21日、同町の龍郷小学校前バス待合所に同校の児童らが制作した壁画パネルを設置した。制作には約30人が携わり、自然豊かな地域や学校の特色を色鮮やかに表現した壁画を待合所に取り付けた。 待合所には過去の児童らが描いた絵があったが、長年経過し色あせていたため、同塾で新たな作品制作を企画。壁画パネルは縦横180センチでベニヤ板2枚を使用した。 デザインは児童らが考案。同校が観察活動を行っている「アサギマダラ」や昨年の安全点検の際に伐採された学校のシンボルツリー「ワシントンヤシ」、そして「龍」などをモチーフにした。今月上旬から休日に集まって壁画制作に取り組み、同校職員のアドバイスを受けながら、細部にこだわって丁寧に仕上げた。 21日は午後4時半ごろに待合所に集合し、協力して壁画パネルを設置。青いペンキで塗り直した待合所の壁に、児童らが手掛けた力作を飾った。 アサギマダラの部分を担当した鈴木幸太朗君(4年)は「めっちゃいい。10年後、20年後も残ってほしい」と笑顔。内野灯(あかり)さん(6年)は「ツワブキの花を描いた。きれいになったので、みんなに見てもらいたい」と話した。 正親塾長(34)は「学校や集落の力も借りながら、子どもたちのアイデアで(壁画が)できて感動。地域のシンボルになってくれたら」と語った。