アルコールを飲まなくても「脂肪肝」そして「死に至る病」へ…専門医が明かす、死亡リスクを下げる「スゴい食べ物」
肥満・糖尿病・動脈硬化から便秘や脂肪肝まで、丸ごと改善してくれる、奇跡の料理……。いま、日本人のソウルフード“みそ汁”の健康効果が、大きく注目されています。 【写真】レシピ付き!やせみそ汁はこちら 「毎朝、具だくさんのみそ汁を最低一杯飲むだけで、肝機能は自然と回復し、代謝のよいやせる体が手に入ります」と語るのは、日本肝臓学会認定の肝臓専門医で、栗原クリニック東京・日本橋院長の栗原毅氏。本稿では、栗原氏の新刊『肝臓から脂肪を一掃! 医者が飲むやせみそ汁』(ワニブックス刊)より、「脂肪肝」放置の危険性と具体的な対策について、徹底解説します。 【第1回から読む】「1日1杯のみそ汁」で肝臓から脂肪が消えていく…肝臓専門医が明かす、驚愕の科学的事実
「脂肪肝」が「死に至る病」の引き金になることも
肝臓に中性脂肪が蓄積された状態を指す「脂肪肝」は、お酒を飲む人がなるものと思われがちです。確かにアルコールの飲み過ぎは「脂肪肝」の原因となりますが、「自分はお酒を飲まないから大丈夫」と油断するのは禁物。アルコールを飲まなくても脂肪肝になる可能性は大いにあることを覚えておきましょう。 脂肪肝は、飲酒が原因となる「アルコール性脂肪肝」と、飲酒以外が原因で引き起こされる「非アルコール性脂肪肝」の2タイプに分けられます。アルコール性脂肪肝は、その名の通り、アルコールの摂取によって肝臓に中性脂肪が蓄積された状態です。アルコールを摂取すると、肝臓ですばやく分解・処理されますが、大量の飲酒を続けていると分解・処理が追いつかなくなり、肝臓に中性脂肪が溜まってしまうのですこのタイプの人は、一見太っていないのに、実は隠れ脂肪肝になっているというケースも見受けられます。 また、脂肪肝の状態からさらに大量の飲酒を続けると、肝細胞に炎症が起こって周辺の組織が線維化してしまうアルコール性肝線維症や、急激に肝細胞が壊されることで引き起こされるアルコール性肝炎、アルコール性肝硬変といった病気の引き金となります。こうなると最悪死に至る恐れもあるので、脂肪肝を放っておくことが、いかに危険かおわかりいただけるかと思います。 アルコール性脂肪肝の治療は、とにかく禁酒をすること。禁酒が難しい場合は、二日酔いにならない程度の酒量にとどめ、つまみも糖質が低いものを選ぶなど、肝臓に負担をかけない生活を日頃から心がけることが大切になります。 「非アルコール性脂肪肝」の原因は、糖質の取り過ぎなど食生活の乱れやストレス、運動不足など、肥満の原因とほぼ同じです。こちらは食生活を整えれば改善する傾向にあるので、糖質と脂質の取り過ぎを控え、後述する「1日1杯」のみそ汁を取り入れた食生活を続けて様子を見るとよいでしょう。