日大再回答で関学大が会見(全文1)信頼取り戻すまで日大との定期戦を中止
「QBつぶせ」「1プレー目」と絞り込んだ表現
8つ目、井上コーチは1プレー目でクオーターバックをつぶしてこいと日大DLに指示をしたことや、クオーターバックを壊すことを試合出場の条件に挙げていたことを認めておられますけれども、つぶせという言葉にけがをさせる意図はなかったというふうにしておられます。これは部の記者会見および再回答書の中にも含まれております。 また日大DLが陳述した、井上コーチが相手のクオーターバックがけがをして、秋の試合に出られなかったらこっちの得だろうと発言したという点についても否定をしております。つぶせ、壊せは日常的、慣例的にチーム内で使われ続けてきたと再回答書に記されていますが、相手をつぶせ、関学をつぶせは勝てと同義と理解しているものの、クオーターバックをつぶせ、クオーターバックを壊せという表現には結果として負傷させるという明確な目的が示されていると考えるのが自然です。 まして1プレー目で、つまりは1プレーでと条件を絞り込んでおり、日大DLが相手をつぶすぐらいの強い気持ちでやってこいという意味ではなく、本当にやらなくてはいけないのだとまで思い詰めるに至った理由を考えれば、指導者の指示と日大DLの受け止め方は整合していたと考えるほうが合理的です。
日大選手の説明は事実関係と整合し信憑性高い
9つ目、日大DLは負傷した本学選手に対する謝罪の際に、弁護士は同席せずに自ら手書きで書いたメモに基づいて、自らの口で事実経過を話しておりました。内容は会見とほぼ同じでありますが、一貫性も高く、事実関係と整合的で、極めて信憑性が高いと考えられます。内田監督および井上コーチの会見での発言内容はこれを否定するのに十分な根拠があるとは思えません。 10番目、再回答書では本件が発生した原因を日大DLが精神的に追い詰められていたため、井上コーチの言動を日大DLが誤って解釈したことにあると結論付けています。時系列に従って詳細な事実関係を振り返った日大DLの会見内容から見て、指導時による単なる圧力で善悪の判断を逸脱してしまうような衝動性や短絡性があるとはとうてい思えません。本人へのヒアリングも行っていない中、日大DLの精神状態を悪質プレーの原因とする内容は日大DLの尊厳を著しく損ねるものであり、納得できるものではありません。