記者団の質問に答える光本市議（兵庫県尼崎市で）

　兵庫県尼崎市議会の光本圭佑市議（45）（無所属）が政務活動費（政活費）を横領したなどとして在宅起訴された事件で、市議会は8日、地方自治法に基づく調査特別委員会（百条委員会）の設置議案を全会一致で可決した。17日に初会合が開かれる。

　光本市議は2019～21年、所属していた会派「日本維新の会尼崎市議団」の政活費計約200万円を横領したほか、購入物品の支払い請求の際に納品書を偽造するなどしたとして、地検に昨年12月に業務上横領罪などで在宅起訴された。 　市議会は22年6月に問題が発覚して以降、光本市議への辞職勧告決議を3度可決。弁護士らでつくる政治倫理審査会も、政活費の不正な出金など4件の違反があったと認定していた。

　百条委は強い調査権限があり、虚偽証言などには禁錮や罰金が科される。起訴内容以外の政活費の使途などについて調べる。 　光本市議は議会後、報道陣に「政治不信を招き、おわびしたい」としたうえで、「私が辞めればすべてが解決されるというものでない。議員を続けながら説明責任を果たしていく」などと改めて議員辞職を否定した。