「静かすぎるオフィス、逆に仕事しにくい問題」を解決する新製品-パナソニックから
「皆出社しているのに、シーンと静まり返ったオフィス。同僚に仕事の悩みを相談したいけど、声を発すると内容が周囲に丸聞こえ」──。そんなストレスも解消する新製品をパナソニック エレクトリックワークス(以下パナソニック)が開発した。 【画像】同ソリューションの概要 同社が開発した「環境音ソリューション」は、オフィスに適切な環境音を流すことで、従業員の「働きやすさ」の向上をめざす。 環境音ソリューションは、インテリア風の据え置きスピーカーと、天井設置型スピーカーの2つを用意する。朝は小鳥のさえずり、昼は活気のあるラテン、夕方は落ち着いたジャズといったサウンドを流せる。さらに、昼休みに音楽を流すなど、従業員の時間管理にも活用できる。 話し声をかき消す「マスキング音」も搭載 さらにユニークなのが、話し声をかき消す「マスキング音」を再生できる点だ。 静かすぎる職場では、同僚との会話が社内の隅々まで丸聞こえとなり、腹を割ったコミュニケーションを阻害する。また、パソコンのタイプ、ビニール袋のガサガサ音も響く。 性格によっては萎縮してしまう社員もいる。 同社の環境音ソリューションでは、人の声の周波数に音色を調整した渓流音などを流し、話し声を自然にかき消すことができる。「同僚のWeb会議の内容が気になってしまう」といった業務上のストレスも低減できるという。 パナソニックはこのほか、窓際だけ寒いといったオフィス内の温度差や、いわゆる「暑がり」と「寒がり」の対立を避けるため、指向性の高い気流を作れる「スポット気流」、最適な照明環境を実現するソリューションなども開発している。 オフィスコンサル事業で年30億円の売上めざす こうした自社のソリューションを活かして、オフィス環境の改善を支援する「オフィス診断レポートサービス」を2024年11月より強化する。同サービスでは、従業員の感覚や意見を集める「主観データ」と、従業員の異動データ、室温・湿度・二酸化炭素濃度などの「環境センサー」による「客観データ」を組み合わせ、オフィスの働きやすさの現状を多角的に分析する。 こうしたデータに基づき、従業員のストレス要因や快適性の改善ポイントを抽出し、3Dレイアウトで視覚化した「働きやすい空間」を提案するという。今後、データスコア化も予定しており、2027年度にはオフィスコンサルティング関連事業で30億円の売上を目指す。