【考察】ベリンガムとエンバペ。ブラジル神童も加入でスター集結のレアル、指揮官はどう共存させるのか?
神童エンドリッキは?
ロス・ブランコスに新たに加入する攻撃的選手はエンバペだけではない。パルメイラスにブラジル国内のタイトルをもたらしたエンドリッキもこの夏、18歳となってついにスペインの首都のチームへの移籍を成し遂げるだろう。アンチェロッティ監督は、このブラジルの神童にチームでの役割を見つけてやらなければならない。 エンドリッキに最適なポジションがどこかはまだ議論の余地があり、成長過程のさまざまな段階で、センターのストライカーとしても、ワイドのフォワードとしても、背番号10としてもプレーしてきた。その度に高く評価されてきたエンドリッキは、まだ17歳であることをすっかり忘れさせる。ヨーロッパでの最初のプレ・シーズンで充分に活躍できれば、すぐにトップチームにあがることもできるだろう。 その場合、最も考えられるのはエンドリッキが背番号9としてプレーし、エンバペとヴィニシウスが両脇を固める布陣だ。同じフォーメーションをロドリゴとベリンガムで形成することも可能だろう。エンドリッキが背番号10向きなら、ベリンガムを深めの中盤の位置に下げてもいい。そうなるとベリンガムのアタッキングサードでの破壊力は制限されてしまうかもしれないが、これは潜在するベリンガムの後退を補うという目的を充分に果たせるラインナップとなるだろう。ただし、ヨーロッパの最強チームと戦うのに充分なバランスのとれたチームになるかどうかは、確かに議論の余地があるかもしれない。
理想的な解決策
だが、こうしたことすべてはそれほど複雑ではないかもしれない。現在のレアル・マドリーのシステムは良く機能してきており、アンチェロッティ監督がベリンガムにヴィニシウスとロドリゴという気鋭のストライカーを支える役割を与えたことは、見事な策だったことが証明されている。そう、2人のブラジル代表は少しでもポジションが変わると調子が悪かったが、今や2人とも成功への道を見つけたように思えるのだ。 ロドリゴの代わりにエンバペをチームに入れれば、レアル・マドリーの新しい前線となりそうな2人の最重要選手のベストを引き出すのに最高の方法となりそうだ。ヴィニシウスは再び調整を強いられるかもしれず、ロドリゴは気分を悪くするかもしれない。しかし、結局のところ、ベリンガムとエンバペにかかった費用を考えれば、2人が優先されるのは仕方がないだろう。