【フットサル日本代表】健介ジャパンの新主将が宣言する、“アジアの失敗”からの再起「隙がない代表チームになる」(石田健太郎/バルドラール浦安)
9月13日、高橋健介監督が就任してから初めての活動がスタートした。代表チームは13日のみ国内でトレーニングを行い、14日からキルギスへ移動。同国代表と2試合の国際親善試合を戦う。 【映像】新生・日本代表“健介ジャパン”初日トレーニングの様子 石田健太郎は、攻守において試合をコントロールするFリーグ屈指のフィクソだ。新始動した日本代表では、清水和也とともに2人キャプテンのうちの1人に選ばれた。 浦安に加入した1年目から、当時チームを指揮していた高橋健介監督の下でプレーし、戦術理解は誰よりも深い。若手だった頃から数多くの経験を重ね、今ではチームに不可欠な選手としてチームオーダーを遂行している。 今年4月、アジアカップ敗退の屈辱を味わった石田は、ピッチ内外においてどのように振る舞い、代表チームをまとめ上げていくのか。 健介ジャパンの最初のトレーニングセッションを終えた石田に話を聞いた。
リーダーシップをピッチ内で見せていく
──新体制になって最初のトレーニングを終えてどのような感想ですか? W杯が始まるというタイミングで遠征が始まりましたが、本当であればそこに立っていなければいけません。監督からも最初のミーティングで「本来ならそこにいなければいけない」という話がありました。出られなかったことは事実ですから、悔しさは常にもちつつも、新しいスタートを切って、まずは2年後のアジアカップを獲るために今回のキルギス遠征を頑張っていきたいという気持ちです。 ──この活動にはどんな思いが? 自分はもう若い選手でも経験がない選手でもありません。高橋監督とも浦安時代に一緒にやったことがありますし、自分に求められていることはある程度、理解しています。リーダーシップをもってやらないといけないということと、自分自身がもっと成長していきたいという思いでやっています。 ──トレーニングからやろうとしている狙いはそこまで変わらない印象がありました。 今日はフィジカルメニューもそうですけど、あまり構築といったフェーズではなく(相手陣内に)押し込んだ後のトレーニングをしていました。前回のW杯でもアジアカップでもそうですけど、タレントがたくさんいるので、人を見ながらプレーする。そこは大きく変わらないですし、やりにくさもありませんでした。 ──経験や年齢を含めて中心選手となったいま、新たなスタートを切る日本代表をどう進めていきたいですか? 隙がない代表チームにならないといけないと思います。そのためにも全員がしっかりとコミュニケーションを取ることも大切です。ただし、毎回自動的に来られる場所ではないので個人のアピールも必要ですから、そのバランスは考えないといけません。難しいですけど、これまでたくさんの先輩を見てきているので、そうした方の思いや経験、感じてきたことを自分なりに解釈してやっていきたいと思います。 ──新監督になってピッチ内外で変化を感じる部分はありますか? ピッチ外はまだ始まったばかりなのでわからないですが、ピッチ内ではある程度形が同じものもありつつ、戦術的な変化を感じています。例えば、前回のアジアカップなどでは自分がフィクソとして大きく抜けていくことはあまりなく、出して抜けてすぐ戻る『アルカ』といった動きが多くありました。たださっきのトレーニングでは、自分が抜けてピヴォを追い越してからまた戻って来るといった長い距離を走る動きもあり、そんな部分で違いを感じています。 ──メニューの中には、「20m×22m」とピッチを細かく分けたものもありました。 浦安の時はもっと細かかったですよ(笑)。自分は19歳でまだ若かったですけど、頭がパンクしそうでした。何個戦術があるんだ、何個セットプレーがあるんだと思いながらプレーしていましたし、代表でも最初は大枠のところをやっていると思うので、これから頭がパンクしないようにしたいです。 ──もっと増えていくんですね。 そう思います。浦安時代には、星翔太さん、荒牧太郎さんなど先輩方にいろいろと教わりながら過ごしてきました。今は多少の経験が増えているので、監督が話していた「+1」という“戦術プラス1”という、自分の色や考えをしっかりともてる選手になりたいと思います。浦安ではキャプテンですけど、みんなに多くを言うタイプではないので、ピッチ内でしっかりと見せられるようにしていきたいです。 ──アジアカップの経験から、新生・日本代表になにを伝えていきますか? 最初にも話しましたが、本当に、一瞬も隙を見せてはいけません。そこはアジアだけではなく、普段からFリーグでもみんなそうした戦いをしています。レフェリーのファウルの基準に対して左右されないことや素早いリスタートに対処することなども含めて、隙がないチームになっていかないといけません。