70代の著者が教える、体力や気力が減ってきても「美しい部屋を保つ」秘訣【初めての“老い”を上手に生きる】
水回りはいつもきれいに
健康に暮らすために、トイレやバスルーム、洗面所、キッチンなどの水回りはいつも清潔に心がけることです。 とくに高齢者や幼児のいる家庭はなおさら。 水回りは、やることが多い部屋とは違い、限られた空間。 きちんとやることを決めておけば、体力もかからず、いつも清潔でピカピカを保てます。 水回りをいつも清潔できれいに保つためには、汚れたらすぐ拭き、掃除が複雑にならないこと。 時間も体力も使わずにすむように、余分なものを飾ったり置いたりしない。 トイレなど、カバーや置物は、あると掃除の手間もかかり、目に見えないほこりや汚れ、ニオイの温床になるので、不衛生にもなりがち。 わが家のトイレや洗面台には、トイレマットや便器カバーなど余分なものを置いていない。 清潔を心がけたいトイレや浴室、洗面台は、病院のように余分なものはおかず、必要最小限のもので済ますように心がけることも大切です。 手拭き用のタオルも頻繁に取り換え、床も拭き、いつも清潔感あふれるすっきりとした空間を保つこと。 窓を開けたり、換気扇を回したり、換気にも気を配ります。 便器の中は、使ったら柄付きタワシでゴシゴシ磨き水を流すだけ。 換気を十分にし、壁、床や便器の外側は、お湯で拭き、時々は天井のほこり払いも。 余分な飾りのない空間は、余分な汚れもたまらず、時間も体力もかからず、心も軽やかに手入れが行き届きます。 疲れを癒す大切なバスルーム。 お湯を落とした後、バスタブの内外をタオルで磨くように拭く。 水回りの汚れの原因のほとんどは、残った水滴や水あか、湯あか、石鹸カス。 カビ防止に、壁などにも熱いシャワーをかけておく。 お湯を使うバスルームの換気は、湿気対策が特に大切なので、窓を開け、換気扇を回します。 シャンプーなどの小物類は、小さなかごにまとめて入れておけば、移動が簡単で、隅々まで熱いシャワーをかけられます。 汚れたシミ、水あかや湯あかを見つけたら、そこだけを集中して磨いておく。 こうすれば、汚れが染み付いたり重なり頑固になって取れにくくなることがありません。 洗面所は、顔を洗ったり、歯を磨いたりしながら、汚れをチェックし、まわりに飛び散った水滴も乾いたタオルで拭き、ついでに鏡も一緒に拭いておきます。 水回りの手入れを簡単にするためには、“頑固な汚れ”をつくらないこと。 汚れは汚れを呼ぶので、使ったらすぐ、また、汚れを見つけたら、そのまま放置しないで、すぐ。 できたばかりの汚れは、“目に見えない”新しいうちに退治すること。 “鉄は熱いうちに打て” 掃除、特に水回りやキッチンなどの“ラクラク手入れ”の鉄則です。 初めての“老い”を上手に生きる 著/沖幸子 笠間書院 1,760円(税込) 沖 幸子(おき・さちこ) 兵庫県生まれ。生活経済評論家。家事サポートサービス「フラオ グルッペ」代表。大学客員教授(起業論)や経済産業省、厚生労働省などの政府審議会委員も務める。 神戸大学卒業後、ANA、洗剤メーカーを経て、ドイツ、イギリス、オランダで生活マーケティングを学び、グローバルな視点を持つ暮らしのデザイナー・女性起業家として、メディアで活躍。「掃除界のカリスマ」として知られ、家 事や暮らしが楽しくなる数々のエッセイや評論を執筆している。 著書は、『ドイツ流 掃除の賢人』(光文社)、『50 過ぎたら、ものは引き算、心は足し算』(祥伝社)、『60 からは 喜びはかけ算 悲しみは割り算』(世界文化社)、『70 過ぎたら あるがまま、上手に暮らす』(祥伝社)など多数。
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