放送作家が伝授する「不適切にならず」ウケる話術 毒舌や冗談は「人間関係のいいスパイス」だ!
「オレが20代だった頃は、こんなもんじゃなかった」 「最近の若者は根性が足りない!」 食事の席で嫌われるツートップは「説教」と「自慢話」です。 酔っぱらった年長者から一方的にワーワー言われ続ける食事会なんて、地獄以外の何物でもありません。 せっかくの食事もお酒も人間関係も、一気に不味くなってしまいます。 ■パワハラにならない「苦言の呈し方」 もし苦言があるなら、「食事やお酒が運ばれてくる直前にサクッと済ませる」のがポイント。
たとえば僕は、連日遅刻が続いているAD(アシスタントディレクター)さんに注意したいことがあるときは、こんなふうに伝えます。 「乾杯したら仕事の話はしないから、先に言っておくね。また遅刻するとプロデューサーが多分怒ると思うから、気をつけたほうがいいよ」 そして食事やお酒が運ばれてきたら「いただきます!」「乾杯!」で、あとは無礼講。飲みながらのグダグダ説教よりよっぽど気遣いが感じられ、相手の心に沁みます。
また、あなたが一番の年長者で、他のメンバーがみな若手という場合、必ずしも最後までいる必要はありません。 場が十分に温まったら、次のようにユーモアも織り交ぜて言ってみてはどうでしょうか。 「僕はここで失礼しますが、ここまでの分は支払いを済ませたので、このあとはみんな自腹でどんどんシャンパンでも開けて盛り上がって!」 そんな気前も引き際もいい上司のほうが「カッコイイな」と思われるものです。
野呂 エイシロウ :放送作家 戦略的PRコンサルタント