ランボのヘッドライトがフェアレディZのもの! アストンマーティンのテールランプはファミリア!! さらに地下鉄のランプまで……日本車からの意外すぎる流用パーツ
■<番外編>その2 地下鉄のホームドアにGT-Rの部品が!
そして番外編のもうひとつは、その流用先が意外すぎる例です。 その流用先というのは地下鉄のホームドア。東京の都心を「Uの字」にぐるっとまわる「東京メトロ・丸の内線」のホームに設置された「ホームドア」の上部に付けられたインジケーターランプに「NISSAN」の刻印があるというのです。 そのことにいち早く気付いたクルマ好きがいたのでしょう。SNSなどで拡散して「あれは14シルビアのサイドマーカーに似ている」とか「33GT-Rか34前期ではないか?」などいろいろ検証が成されたようですが、まだ車種を特定するエビデンスは出ていないようです。 ちなみにその採用理由ですが、ホームの長手方向に対して視認性が優れる製品を探していたところ、クルマのサイドマーカーの機能と結びつけた人がいて、それで仕入れの交渉をおこなったとのことです。 確かに機能を考えたら合理的な判断だと思いますが、きっとその採用会議にはクルマ好きが混ざっていたと考えたほうが自然でしょう。 と、いろいろ意外な流用例を挙げてみましたが、流用の主な目的はコストカットです。上記の流用例のほとんどは少量生産のスポーツ系車種です。そのジャンルの車種では、エンジンやデザインにはコストを割きますが、他の部分はできるだけ低コストで済ませたいと考えるでしょう。とくにヘッドライトなどの灯火類は構造が複雑なこともあって意外とコストがかかるため、個別に型を作って製造するのではコストが合いません。その結果流用という妥協案を選ぶことになるのでしょう。 部品の側からしたら、いろんなところで活躍できて嬉しいことなのかもしれません。
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