ランボのヘッドライトがフェアレディZのもの! アストンマーティンのテールランプはファミリア!! さらに地下鉄のランプまで……日本車からの意外すぎる流用パーツ
■アストンマーティンも例外ではない
あの「ボンドカー」に多く採用されていた英国アストンマーティンの車種「DB7」も、日本車のパーツを流用しているようです。 これもテールランプの流用ですが、その相手がなんと、マツダの「ファミリア・アスティナ」だそうでビックリですね。 よく見るとアウトラインの形状が違いますが、これはベゼルが被せられているためで、中身はアスティナそのもののようです。 「DB7」にはほかにも、「ファミリア」からドアのアウターハンドルを、「ユーノス・ロードスター」からはインナーハンドルとバンパーのリフレクターを流用しています。 この当時のアストンマーティンはフォードの傘下にあって、フォードと提携関係にあったマツダの部品を活用したのだと思われます。
■ランチア・ストラトスの丸いテールランプは大衆車からの流用
イタリアのカロッツェリア「ベルトーネ」の鬼才デザイナー、「マルチェロ・ガンディーニ」のデザインのなかで、「カウンタック」と並んで最高傑作といわれている「ランチア・ストラトス」も、大胆な流用がおこなわれた1台です。 特徴的な外観デザインのなかでも印象に残るまん丸の2灯テールランプはストラトスの後ろ姿のアイコンにもなっていますが、じつはこれ、「フィアット850ベルリーナ」からの流用品らしいのです。これにはガッカリするどころか逆に、大衆車にまん丸のテールを採用するフィアットは、「さすがイタリア!」と賞賛したくなりました。
■マクラーレンはメルセデスのパーツを使っている
この話はかなり細かい部分の流用例ですが、プレミアムスポーツカー・メーカーのマクラーレンが、エントリーモデルの「570S」に、メルセデスで使われているパーツが流用されているようです。 その部品というのはサイドウインドウの昇降モーターです。このモーターはドイツのパーツサプライヤーのクローゼ社が製造する部品で、「メルセデス・ベンツ Eクラス(W212)」や「メルセデスAMG GT-R」などに採用されているとのことです。
■<番外編>その1 2000GTのテールランプはバスからの流用?!
さて、ここからは別メーカー間の流用ではなく、同じメーカー内での「意外な」流用例を紹介します。 これはちょっと旧い例ですが、日本を代表するピュアスポーツカーの「トヨタ2000GT」のテールランプが他車種からの流用です。しかも、当時カローラの6倍の価格といわれた超プレミアム車のテールランプにマイクロバスのテールランプが流用されていたというのですからビックリです。 その流用元のマイクロバスというのは、1956年に発売された「トヨタライトバス K170B系」です。こちらはこちらでメッキの装飾がアメリカンな雰囲気でまとまっていて興味深いデザインですが、まさかマイクロバスからあの名車のテールを流用してしまおうという大胆な発想をするなんて、当時のデザイナーは図太い神経をしていたのだなと思わずにいられません。