スペイン・レティシア王妃の不倫スキャンダル。裏で糸を引く黒幕は誰か
とはいうものの、王妃憎しのペニャフィエルは、交際スタート時期にレティシア王妃が「頻繁に旅行していた」のは、皇太子の愛を試すためと主張する。ニュースキャスターとして現場取材を大事にしていたレティシアだから、取材で各地を飛び回るのは当然のこと。しかしペニャフィエル視線では、皇太子の恋心を募らせるためのレティシアの戦略となっている。スペインの詩人ロペ・デ・ベガの一節「不在の始まりは人生の終わりのようなもの」を引用し、皇太子が詩人の思いを理解したと書いている。ペニャフィエルはさらに、レティシアを守りたい皇太子が二人の恋愛について報道するメディアを排除できると彼女に誓ったと書いている。愛に盲目な青年が他人を操るのに長けたバツイチ美女に翻弄されたと言わんばかりだ。
著者からレティシア王妃への仕返しの可能性も
『レティシアの沈黙』発売直後に発売された『エル・ナシオナル・キャット』誌によると、ペニャフィエルは「王妃のキャリアを終わらせようと決意している、レティシア王妃の最大の敵の一人」とのこと。彼はスペインの1975年の王政復古以来、フアン・カルロス1世に忠誠を誓い、デンマークのマーガレット女王やスウェーデンのカール16世グスタフ国王にインタビューしたのが誇りのモナーキスト。しかしフィリペ国王とレティシア王妃の結婚式に招待されず、そのため王妃を恨み始めたのではないかと思う。王族に近い庶民は自分だけでいたかったのかもしれない。 写真:結婚式の様子
社会問題や子育てにも積極的なレティシア王妃
中流階級出身の庶民レティシア・ロカソラーノが王室に嫁ぐに当たって、スペイン国内の意見は二つに割れた。婚約会見で彼女の発言に口を挟んだ皇太子を「最後まで言わせて」と制した彼女を非難する記事もあったが、旧弊な王室に新風を吹き込むと絶賛する記事もあった。良きにせよ、悪しきにせよ、レティシア王妃が賛否両論を巻き起こしているのは事実だ。王室のお飾りにしか見えないような公務は拒否しているとの報道もある一方で、女性を虐待から救う活動をしたり、メンタルヘルスや社会問題といった重要なテーマに取り組んだり。またレオノール王女とソフィア王女を賢く導く母親と賞賛されている。 写真:レオノール王女、レティシア王妃、ソフィア王女