阪神・矢野監督に直接謝罪?!ロッテが話題の交流戦挑発ポスターを公開、その狙いと戦略とは?
また中日編は「負けないよーだ。」と与田監督をターゲットにした。シャチホコが龍型ロボットに変形する中日のロボットは、前ロッテ監督である中日の伊東勤ヘッドをイメージし、でっぷりした体型に仕上げられており、頭部には「伊」と漢字で書かれた飾りと背番号「91」と重なる番号までついている。 「事前に話はしていませんが、これも旧知の伊東さんなら許してくれるでしょうと。伊東さんにも当日挨拶にいかせてもらいますよ」 交流戦期間中、梶原室長は事情説明のため試合前に相手ベンチを行き来して、いつにも増して多忙な毎日になりそうである。
ロッテ恒例の挑発ポスターは交流戦初年度の2005年からスタートした。途中、中断もあったが、今回で11度目となる。ここ数年は2017年に「4コマ漫画風」、昨年は、アンビグラム(逆さ文字)を使った展開をしてきたが、そのアイデア、コンセプト作りでは、毎回、担当責任者を悩ませてきた。例年は、最終決定はキャンプの時期までずれこんでいたが、今回は「これまでで一番評判の良かったものを使おうと決めました、ガンダムがモチーフですが、ガンダムにも変形バージョンがあり変形というのがテーマにあるなら続編もありだと考えました」と去年の12月に決定。SF風動画はテレビ局の反応がよく、SNSでも拡散しやすいという利点があり、アニメファンなど野球ファン以外の取り込みにも効果があった。
さらに今回は、SNSを駆使して長期に渡って新しい話題作りを戦略的に仕掛けてきた。まず元旦に「非交流戦士マジワラン」の目部分だけの画像を球団の公式インスタ、ツイッターで「#HappyNewYear」の言葉だけを添えて発信。以降、3月、4月と「非交流戦士マジワラン」の部分画像を説明無しに小出しに見せながらファンの関心を引き拡散効果を狙った。実際、SNSを中心にロッテファンの「これって16年の交流戦ポスターのロボットじゃない?」という声が広がり、他球団ファンからの反応も悪くなかったという。交流戦直前の先月23日、27日にはSF映画の予告編をイメージした十数秒の動画を続けて公開。いよいよ交流戦初日に全貌が明らかになるーーという大河ドラマ的なストーリーにつなげた。梶原室長も「うまく温まっていると思います」と手ごたえを感じ取っている。 ポスターは全7種類7000枚が製作され、球場内外、グッズショップ、県内の商業施設、市内の公共施設などに張り出され、動画は球団の公式SNSと、試合前には、球場のビジョンに映し出される。メディアで取り扱われる露出などを広告費に換算すれば数億円の経済効果が見込まれるという。