「夜中に目が覚める…」中途覚醒した時、やってはいけないことは?睡眠コーチ・角谷リョウさんが回答!
最近なんだか、夜中に目が覚める、と言う人は案外多いもの。でも、この「中途覚醒」を長年続けていくと、脳にダメージが蓄積され、不眠症やうつに発展することも。こうならないために、どうしたらいいのでしょう? 睡眠コーチ・角谷リョウさんが回答! ------------- じつは、中途覚醒自体は、異常ではなく普通のことなんです。ただ、何度も起きて、寝れなくなるような状態が続くと、不眠症やうつ病につながってしまうため、危ない状況の入口とも言えます。 目が覚める=覚醒というと、一見ハッキリと意識があるように思えますが、じつは〈睡眠〉と〈覚醒〉の間は、とても曖昧。 自分で「目が覚めた」と意識した途端、覚醒=目覚めてしまいます。なので、「起きてない」と脳に思い込ませることが大事なんです。再び眠りにつくためには、中途覚醒しても「これは自然なこと」と捉えて、またゆっくり目をつぶりましょう。 〈関連写真〉スッと眠れるようになる?睡眠コーチ・角谷リョウさんが勧めたい、寝る前に摂ってもいい飲食物3選 ■中途覚醒した時に絶対やってはいけないこと それは「スマホ」を見ることです。スマホを見ることで、脳の覚醒度が上がり、覚醒時間も増えて、スイッチオン! 本格的に目が冴えてしまいます。こうなると、もう一度眠りにくくなるため、時間を確かめたいならアナログ時計がおすすめです。 中途覚醒したら「また寝るか~」と自然に受け流して、スムーズに睡眠に戻りましょう。くれぐれも、過剰反応(スマホを見る、起きたと意識する)はしないこと! これだけで、体へのダメージは1/4に減らせます。 ■もう一度眠るために、必要なこと 人の体は、体温を下げながら眠りに入ります。中途覚醒+過剰反応した場合、体温が低いまま目が冴えるので、もう一度眠ることが難しくなるんです。 こんなときは、お風呂に入ったり、温かい飲み物を飲んだりして、一旦体温を上げてあげると、再び眠りにつきやすくなります。 現代は、仕事のストレスや、生活の不安などを抱えている人も多く、睡眠自体が浅くなっているように思います。そのため中途覚醒が起きやすいのですが、これ自体は、大したことはありません。大事なのは、目が覚めた時、過剰に反応しないことです。 教えてくれたのは…角谷リョウさん 1970年、名古屋生まれ。上級睡眠健康指導士。 NTTドコモ、サイバーエージェント、損保ジャパンなど160社以上、15万人以上のビジネスパーソンの睡眠改善をサポートしてきた実績あり。 認知行動療法や心理学をベースにした独自の睡眠改善メソッドによるサポートは評価が高く、講義・サポート依頼が殺到。 また、経営者1,000人以上の睡眠改善を通じて得た経験を活かし、現在は経営者特化型のサポートも実施中。 著書『働くあなたの睡眠術』は台湾・中国・韓国で翻訳出版されるなど、ベストセラーとなっている。 「人は、強制されても生活や行動は変わらない」をモットーに、楽しくみずから自分を変えたくなるようなサポートを追求している。LIFREE 株式会社共同創業者。著書に『働くあなたの快眠地図』(フォレスト出版)、『働く50代の快眠法則』(フォレスト出版)がある。2024年9月にYouTubeチャンネル「睡眠先生リョウ【仕事に超役立つ睡眠術】」を開設。最新著書『超熟睡トレーニング』(Gakken)が発売。 構成・文/池田ゆき
ヨガジャーナルオンライン編集部