【F1メカ解説】ライバルに追い付かれつつあるレッドブル、リヤウイング翼端のトレンドに新たな風を吹き込むか
■メルセデスはコンセプトを変更
一方でメルセデスのリヤウイングも興味深い。彼らは2023年シーズンではアストンマーティン型を追求したが、今季はアルピーヌ型にコンセプトをスイッチしている。また彼らはイモラで新しいソリューションを導入したが、その目標は明確で、ウイングのダウンフォースレベルとドラッグ量の効率化を図ったものと思われる。
■レッドブルRB20の気になる処理
レッドブルもカナダGPでRB20のリヤウイングに変更を加えており、空力効率の向上を模索していることが受け取れる。昨今はライバルチームがレッドブルに追いつきつつあることを考えると、これは重要なことだ。 最新のデザインは非常に興味深く、メインプレーンとエンドプレートが交わる角、フラップがセミデタッチされた下の部分に板状のフラップが垂直に立っている。これにより周辺の気流が変わることで、空力効率に影響を与えることが期待されている。カナダGPのフリー走行1回目では、シミュレーションツールの予測通りにウイングが機能していることを確認するため、レッドブルはフロービズペイントを施して走行した。 グリッド上の全チームがセミデタッチのウイングを採用している中、ライバルチームがいつ、どのような形でレッドブルのやり方を模倣してくるかは今後の注目ポイントと言える。
Matt Somerfield, Giorgio Piola