初優勝を狙う石見智翠館と「桐蔭対決」を制した大阪桐蔭が決勝進出。全国高校選抜ラグビー大会 準決勝
その後はスクラム、ディフェンス力で上回る大阪桐蔭ペースとなり、11分、28分にSO上田倭楓(2年)が落ち着いてPG(ペナルティゴール)を沈め、1点差に迫る。さらに30分、ゴール前のモールを起点に、ボールを動かして、最後はFB菅原幹太(2年)が切れ味の良いランを見せてトライ。ゴールも決まって13-7と逆転に成功し、ハーフタムを迎えた。
後半は互いにディフェンスが光り、得点ボードが動かない状況が続く。8分、桐蔭学園のSH後藤は、右中間40mほどのPGを狙うがポストに当たり、そのボールを攻め込んだが、トライを挙げることができなかった。
大阪桐蔭も得点を挙げることはできなかったが、激しいディフェンスで相手にゴールラインを割らせることなく、そのま13-7でノーサイド。大阪桐蔭が選抜大会で初めて桐蔭学園を下して、6年ぶり3度目の決勝進出を決めた。
3位に終わった桐蔭学園の藤原秀之監督は「相手のコンタクトが強かった。FWもスクラムで4つペナルティをもらった。これだけやられれば、勝つことはまずない。相手のディフェンスは良かったが、裏に出られるところはあったし、オフロードするとか共有できなかった。ゴール前でいいフェーズもあったし、全くチャンスがないわけではなかった」と振り返った。
キャプテンFL申驥世(2年)は「ポゼッションを取って、FW、BKもコンタクトにこだわって速いラグビーを徹底しようとしていた。セットプレーなど自分たちがこだわるところで負けてしまったので、負けるべくして負けた」。
「身体を当て続けると話していたが、FWがちょっと受けてしまった。テンポが出てきたところでも、サポートが遅れて、相手に差し込まれるところもあったが、自分たちから自滅してしまった」と悔しそうに話した。
2度目の優勝に王手をかけた大阪桐蔭の綾部正史監督は「昨季2回、(桐蔭学園に)やられているので、自然と選手は気合が入っていた。60分間、15人がしっかりと芯を捉えてタックルで身体を当ててくれた」と選手たちを称えた。