「山下美夢有選手のゴルフが、そして日本のゴルフが、世界に通用する、いや世界をリードしているとアピールできたのではないでしょうか」(諸見里しのぶ)【パリ五輪・女子ゴルフ最終日】
オリンピックを通じて、改めてゴルフの特徴や、その面白さを再発見した気がします。まず、ゴルフとほかの競技との圧倒的な違いは、その競技時間が長いということです。競技時間が長いことで、選手の心の揺れや動きが、またときにはこれまでのゴルフ人生、それを支えてくれた人々の姿を垣間見ることができる。これもまたゴルフの魅力なのではないでしょうか。 そんななかで、どうしてもお話ししておきたい選手がいます。それはコロンビア代表のマリアホ・ユリべ選手です。この大会を引退試合と決めていた34歳のママさん選手は、「4位以下では意味がない」とメダルを目指し、果敢に攻め続けました。メダルにこそ届きませんでしたが、最終日の最終ホール、ゴルフ人生の最終ホールをイーグルで決めるなんて、こんなにカッコいい人生があるでしょうか? 思わず私も「将来、全米シニア女子オープンに挑戦してみようか」と真剣に思ったものです。もっとも一人では心細いので、(上田)桃子を誘うつもりですが……。今回のオリンピックの解説は、私にとってもゴルフ人生で貴重な体験になりました。
週刊GDツアー担当