韓国・今年のEV火災、バッテリー関連は4件…「運転者の不注意」も8件
【08月22日 KOREA WAVE】韓国で今年1月から7月末までに発生した電気自動車(EV)の火災は計32件で、そのうち3分の1にあたる12件が車両自体に関連したものだった。特にバッテリーに起因する火災が4件発生し、車両管理の不注意による火災が8件を占めたことが明らかになった。 消防庁が21日に提出した「過去5年間のEV火災の状況」によると、今年に入ってから7月末までの間にEV火災は32件発生している。これは消防庁が運営する国家火災情報システムに登録されたデータを基にしている。 火災の発生原因別に見ると、電気的要因による火災が8件、化学的要因による火災が4件、製品の欠陥による火災は0件で、車両そのものに関連した火災が合計12件、全体の37.5%を占めている。電気的要因には充電過程での火災や車両内部の電子・電気装置による火災が含まれ、化学的要因はバッテリーの発火を指す。 EVの火災と言えば、これまでは交通事故など物理的な衝撃による火災が想定されていたが、8月1日に仁川のマンション駐車場で発生したベンツのEVの火災をきっかけに、車両自体が発火の原因となり得ることが注目されている。 バッテリーによる火災は、2019年から2022年までに2件発生しており、いずれも2021年に発生したものだったが、仁川のベンツ車火災がバッテリー原因と特定された場合、今年だけで5件となる。もっとも、近年のEVの普及が急増していることを考慮すれば、この増加は自然なものとも言える。 火災の発生場所別では、地上駐車場で8件、地下駐車場で3件、空き地で2件など、計13件が今回のベンツ火災のように走行中でない状態で発生した。走行中の火災は、一般道で15件、高速道路で2件、その他の道路で1件、トンネルで1件の計19件だ。 ただし、すべてのEV火災がEV特有の問題に起因しているとは言えず、過度な不安を煽るべきではないとの反論もある。実際、運転者の不注意による発火が8件、交通事故によるものが6件と、運転者に関連する火災が全体の43.75%を占めている。不注意による火災には、冷却水を適切に交換しなかったために発生したものなどが含まれる。 その他、原因不明の火災が3件、機械的要因によるものが2件、その他の要因が1件だった。原因不明とは、複数の要因が重なり特定できない場合を指す。機械的要因には車両と外部との摩擦熱による火災などが含まれている。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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