夏の全国ベスト4同士が激突した“3位決定戦”に快勝!帝京長岡の3年生が繋いでいく歴史のバトン 高円宮杯プレミアリーグWEST 帝京長岡高校×米子北高校マッチレビュー
そんな古沢監督がとりわけ3年生の選手たちに意識させているのは、このチームが紡いできた歴史の一端を、自分たちも担っているという自覚だ。「5年後や10年後、この帝京長岡が絶対的な存在になれるようにという、大きなビジョンを持って今を捉えようというのは彼らと話をしていますね。僕らの視野が狭くなってしまうと選手も同じになってしまうので、1年生を使ってみたりしていますし、この3年間で彼らが作った新しい歴史をさらに広げていくために、夏以降は『バトンを繋ごう』という話をしています」
昨年の代はチームにとって6度目の挑戦でとうとうプレーオフを勝ち抜き、プレミアリーグという“置き土産”を残してくれた。今年の代も既にチーム初となるインターハイ4強を成し遂げてはいるが、もちろんそれだけで満足しているわけがない。香西が3年生全員の想いを代弁する。
「大津が負けない限りは、プレミアのチャンピオンになる可能性はないんですけど、少しでもその可能性を信じているからには、ここから負けられないというか、1敗もできないので、そこに向けてやっていくことと、残り3か月のこのチームで戦える時間を大切にして、最後の選手権で日本一を獲れるように、毎日の練習から自分たちで求め合って、声を掛け合っていきたいなと思います」
長岡の地で育まれてきた緑の伝統は、今を戦う選手たちの中にも、はっきりと刻み込まれている。そして、バトンは渡される。次代へと繋ぐ歴史をより大きく、濃いものにするために、2024年の帝京長岡が志すチャレンジは、ここからがさらに面白くなっていくはずだ。
土屋 雅史
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